7月の朝雲ニュース

7/24日付

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生物テロで意見交換
所沢医師会 防医大准教授が講演

所沢市医師会など主催の学術講演会が7月22日、所沢市内の所沢パークホテルで開かれ、特別講演の座長を防衛医大分子生体制御学の四ノ宮成祥教授が務めるとともに、防医大9期卒で、防医大非常勤講師、東北大医学部感染制御・検査診断学の加来浩器准教授が「天然痘テロとの闘い〜医療機関の取り組み〜」と題して講演した。
この日は同医師会に所属する開業医ら約30人が出席、国際感染症の専門家である加来准教授の話を熱心に聞き入り、講演後、活発な質疑が交わされた。
防医大と同病院は自衛隊の衛生医療分野に携わる医官を養成するとともに、防衛省・自衛隊最大の医療拠点として機能を十分発揮するため、有事のほか大規模災害などの緊急時や感染症への対応、救急医療などの機能の充実強化を進めている。
その方針に基づき今年4月、防医大研究センターに「バイオ対策支援室」(室長代理・四ノ宮教授)を設置した。自衛隊のNBCテロ対策を医学専門的見地、医療面から支援することを目的として発足したもので、感染症を中心に多くの専門家が参加している。
防医大は同時に地元自治体や医師会などとの連携を強めており、今回の講演会もその具体的な第一歩。感染症の発生に際して前面に立つのが開業医など地域の医療関係者であり、講演後の意見交換では、当面、鳥インフルエンザが最大の脅威となっており、パンデミック阻止のため早急に地域的な連携強化体制の構築を進めるとの認識で一致した。