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丹波

医療再生総力で 住民、行政、医師が議論 

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地域医療の現状や対策について話し合ったフォーラム=いずれも丹波の森公苑

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ろうそくの灯を見つめる子どもたち

 丹波地域の医療について考える「第一回十一万人のキャンドルナイトin丹波」が27日、丹波市の丹波の森公苑で開かれ約350人が参加した。県が主催する初めての医療フォーラムでは、医療再生へ向け、医師や行政、住民代表によるパネル討議があった。屋外では日が暮れると「医療を守る気持ちを広げよう」と2000本のキャンドルに灯がともされた。(小林良多、上田勇紀)

 丹波の森公苑ホールでは丹波県民局主催の「医療フォーラム」が開かれた。医師や県行政、住民の五人がパネル討議を通じ、医療再生へ向けた議論を深めた。行政や病院だけでなく住民を巻き込んだ議論の場が必要との課題が浮かび上がった。

 まず、兵庫医大先端医学研究所の後藤章暢教授が基調講演。日本の医師数が先進国平均に比べて少ないことや、勤務医の過酷な労働実態を説明した。また「名医は必ずしも良医ではない。かかりつけには気軽に相談できる良医を探して」と呼びかけ、「医療をどう守るのか住民が考え参加してほしい」とまとめた。

 続いてあいさつした井戸敏三知事は「県立病院全体で柏原病院を応援できる仕組みができないか考えている」など、課題となっている柏原病院再生の対策を述べた。

 パネル討議では、五人のパネリストが順番に意見を述べた。丹波市医師会の田中潔会長は「柏原日赤と県立柏原が統合できればという思いはあったが、上から案を押しつけるのは一番よくない。医師同士で話し合う必要がある」と提案。篠山市自治会長会の松本正義会長は「兵庫医大は残ってくれたが、安堵(あんど)せず医療に対する地域の意識を高めなければならない」と発言した。県立柏原病院の小児科を守る会の丹生裕子代表は「行政や病院の対策が住民には見えにくい。あらゆる関係者が総力を集めなければ、医療崩壊には立ち向かえない」と訴えた。

「命守ろう」キャンドルに願う

 丹波の森公苑中庭では、医師に感謝の気持ちを伝えるなど医療を大切にする動きを広げようと、二千本のキャンドルに灯をともすイベントが開かれた。

 丹波青年会議所、篠山青年会議所、丹波県民局が主催。会場には丹波地域の医師への感謝のメッセージを募るコーナーも設けられ、「元気な生活を守ってくれてありがとう」「みんなで命を守ろう」などと、思い思いの言葉をスケッチブックに寄せていた。

 午後七時、キャンドルの灯を受け渡し「住民と行政が一緒に医師を守っていこう」と会場に呼び掛けた。二歳の長男と訪れた丹波市の小野愛さん(33)は「目に見える形で訴えているところが良い」と目を細めていた。

(7/28 10:42)

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