(cache) 新華通信ネットジャパン：中国経済・産業・ビジネス情報

【青島２０日新華社＝孫承斌】　胡錦濤国家主席は２０日、山東省青島市を訪れ、北京オリンピックのヨットレースの準備状況を視察するとともに、現地企業の生産経営状況についても調査を行なった。

　北京オリンピックの開幕が目前に迫って準備活動も最終段階に入っており、胡主席も関心を寄せている。北京オリンピック共催都市である青島ではヨットレースの準備が行なわれている。２０日午前、胡主席は青島に到着するとすぐに、随行した北京五輪組織委員会の劉淇主席（中共中央政治局委員、共産党北京市委員会書記）とともに、山東省委員会の姜異康・書記と姜大明省長などの案内のもと、雨のなかをオリンピックヨットレース場の海域で行なわれている青藻除去作業の緊急指導部へ向かい、作業状況を視察した。
　

　胡主席は、緊急指導部で青藻除去の見取り図に詳しく目を通し、回収された青藻をチェックしたうえで、その大量発生の原因、分布状況、対策、レース会場海域の水質状況についての詳細を確認した。レース会場海域の青藻除去作業はほぼ完了し、各水質指標もオリンピックヨットレースの要求を満たしているため、胡主席も安堵した様子だった。また、今後も準備を怠らずに努力を続け、青藻のモニタリング調査とフェンスのメンテナンスを強化し、良好な海域環境を維持してヨットレースが順調に行なわれるよう激励した。
　

　胡主席はその後、浮山湾にあるオリンピックヨットセンターへ向かい、オリンピックのヨットレース運営指揮システムを視察、システムのデモンストレーションをみながら説明を聞いた。同氏はヨットセンターの職員に対し、「オリンピック開幕まであと１９日となった。責任感を一層強め、緊迫感を持ち、各準備活動を着実かつ入念に行なってオリンピックヨットレースを成功させ、国際社会や選手、国民の期待に応えるとともに、中国ならではのハイレベルなオリンピック大会成功のために協力してほしい」と述べた。
　

　０８年に入ってから、中国経済は安定した急成長が続いているが、いくつかの新たな問題にも直面しており、経済発展に立ちはだかる困難や課題も増し、胡主席も関心を寄せている。同日午後、胡錦濤氏は海爾（ハイアール）集団と青島金王集団を訪れ、企業の生産経営状況を視察し、次のように述べた。

　「現在、世界経済の成長は全体的に鈍化しており、不確定要素や不安定要素が増している。このことが中国経済にマイナス影響をもたらすことは避けられないだろう。我々は圧力を動力に変え、問題をチャンスと捉え、経済発展モデルの転換を加速させ、自主革新によって製品の市場競争力と企業の国際競争力を高めなければならない。また、企業の経営管理を改善することで労働生産率を高め、生産コストを削減し、順調な経営状態を維持するよう努力しなければならない。各クラス党委員会と政府は、企業、特に中小企業を対象とした政策支援とサービスを強化し、生産経営における問題解決を手助けし、良好かつ急速な経済発展を実現するという目標達成のために努力しなければならない」。

（編集翻訳　中井雅代）