撤去されることが決定した献花台に手を合わせ冥福を祈る人=東京都千代田区外神田で2008年7月27日午後3時6分、梅田麻衣子撮影 |
東京・秋葉原の17人殺傷事件は27日、事件発生から四十九日を迎えた。千代田区が現場となった交差点付近に設けた献花台は28日午前中に撤去される。歩行者天国の消えたアキバのまちはこの日も、亡くなった7人の冥福を祈る人であふれた。
「時間がたっても絶対に許せないという気持ちは変わらない」
群馬県高崎市から献花に訪れた塾講師の伊東裕之さん(36)はそう話す。22日に東京都八王子市であった2人殺傷事件の献花台にも足を運んだ。「罪のない人が身勝手な理由で被害に遭う事件は二度と起きてはならない」という気持ちからだという。献花台がなくなっても、またこの場所に来て冥福を祈るつもりだ。
大阪市淀川区の会社員、時実高治さん(29)は友人と東京に旅行に来て献花台に立ち寄った。全国で通り魔事件が続発していることに「もしかしたら自分も巻き込まれるんじゃないかという恐怖心がある」と語る。7人の無念さを思い浮かべて手を合わせた。
献花台には「天国で幸せに過ごしてね」と書かれた手紙や、千羽鶴などが手向けられていた。千代田区によると、献花台が設けられた事件翌日の6月9日以降、亡くなった7人にあてた数百点もの手紙のほか、約9000本の花束や1万本を超える飲み物などが供えられた。手紙は警察を通じて遺族に手渡され、花束などは遺族の了解を得た上で処分されるという。【古関俊樹】
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