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ストップ!裁判員制度

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ストップ!裁判員制度(リーフレットより)
「裁判員制度」とは、殺人、放火などの重大犯罪の刑事裁判に市民を参加させ、裁判官と一緒に、有罪か無罪か、有罪の場合はどんな刑罰(死刑や無期も)を科すのか決めさせる制度です。


政府は、2009年5月の実施をめざして準備を進めていますが、この制度を本当に始めさせてよいのでしょうか。弁護士の中谷さんをかこんで、安達さん、加藤さん、佐藤さん、竹田さんが話し合いました。

■辞退すれば処罰も
主婦の安達さん。「80%近くの人が参加したくない」と報じる新聞記事を読み「自分もそうだ」と思いました。しかし、裁判員を辞退できるのは、70歳以上の人や重い病気や障害がある人などに限られ、裁判所の呼び出しに理由なく応じなければ過料(違反金)が科せられると聞き「ショックを受けた」と言います。

■人生観は無視する
保育士の加藤さん。「私は人をどうしても裁けない」と言います。しかし、裁判員に指名されたらそんな理由は通用しません。個人の人生観などは完全に無視されます。加藤さんは、「市民になぜこんな無理強いをするのか、まったく理解できない」と言います。

■損害は補償しない
数年前、奥さんに先立たれた佐藤さん。40数年夫婦でやってきた八百屋を今は一人で切り盛りしています。裁判員になれば、しばらくは店を閉めなければなりません。しかし、その間の損害が補償されないと知り「こんな制度は迷惑千万」と怒りを込めて言います。

■プライバシーを剥ぐ
会社員の竹田さん。質問票に多くの個人情報を書き込んだ上、裁判官、検察官、弁護士のさまざまな質問に答えなければならないことを知りました。思想や信条、プライバシーにかかわる情報が裁判所に保存されることに「恐ろしさを感じる」と言います。

■死刑も多数決で決定
「無罪」を主張しても、多数決で結論が決まり、有罪になると、刑罰について意見を言わされることを知った安達さんは「私は良心の呵責に耐えられないだろう」と大きくため息をつきました。

■内容は生涯の秘密
竹田さんは、裁判員になると、裁判進行中はもちろん、終了後も生涯にわたって判決を決める話し合いの内容をだれにも漏らしてはならず、違反すれば懲役や罰金が科せられると知り「自分にはとてもそんなことはできない」と思っています。

■被告人は拒めない
被告人は、裁判員制度を絶対に拒否できず、「くじ引き」でたまたま選ばれた人たちにいや応なしに有罪か無罪かを判定され、その上刑罰まで決められてしまいます。加藤さんは「自分がやられたくないことは、やっぱりやられたくない」とあらためて思いました。

■弁護活動を制限する
弁護士の中谷さんは、現在の刑事裁判は、被告人を勾留したまま進める「人質司法」になっていると批判します。そして、「裁判員裁判は、裁判員の都合を優先するとして、被告人の弁護をさらに難しくする」と警鐘をならします。

■裁判員はお飾りだ
検察官や弁護士と主張や証拠をあらかじめ整理するので、裁判官は事件の骨格を知っています。「裁判員は裁判官の判決にお墨付きを与えるだけ」と言う谷中さんの話に、皆さん確かにそうだとうなずきました。
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資料:ストップ!裁判員制度/発行:裁判員制度はいらない!大運動

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