病気で衰弱した夫を介抱せず死なせたとして、福岡県警中央署は27日、福岡市中央区福浜1、パート店員、外越(そとごし)良子容疑者(55)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。容疑を認めているという。
調べでは、外越容疑者は5月上旬、同居する夫祥正(よしまさ)さん(65)が4年前に患った胃がんで衰弱し、自力で歩けない状態と知りながら、診察や看護を受けさせず、周囲や体の清掃もしなかった。これにより同月25日午前2時ごろ、床ずれからの細菌感染による多臓器不全で死亡させた疑い。
夫婦は2人暮らし。外越容疑者は祥正さんに冷凍食品を温めて与えていたという。死亡前日の24日夜に勤務先から帰宅した際、祥正さんの容体急変に気付き「このままだと死ぬかもしれないと思ったが、親族や警察に不審がられると思い、どこにも通報しなかった」と供述している。また「借金を多く抱え、働けない夫に愛情が冷めていった」とも話しているという。【阿部周一】
毎日新聞 2008年7月27日 21時41分