実体験に基づいた真栄田義史さんの話を真剣に聞く生徒たち=15日、石垣市の八重山農林高校
真栄田義史さん
【石垣】夏休みを前に、八重山農林高校(島袋良直校長)で事故防止に関する講話が15日行われ、日々事故現場に立ち会う石垣市消防本部の救急隊員を招き、事故の悲惨さや命の尊さを学んだ。
講話を行ったのは石垣市消防本部第三整備係救急分隊長の真栄田義史救急救命士。事故現場から搬送している途中、「お母さん、死にたくないよー」と何度も叫び、病院で死亡が確認された高校生の話など、経験談を紹介、生徒たちは息をのんで話に聞き入った。
石垣市では1998年の元日、高校生が4人死亡する乗用車の事故が起きた。さらに同年1月17日にはバイクを飲酒運転していた高校生が、衝突したミニバイクの男性を死亡させる事故も起きた。真栄田さんはそれらの事故を消防本部に残っている記録、当時現場に駆け付けた救急隊の話を交えながら詳細に説明。「あれから10年がたった。事故を大人たちも忘れ、風化してしまっている」と危機感を抱く中、遺族に頼んで書いてもらった高校生へのメッセージを伝えた。
「いまでもピンク色のシーツを見ただけで病院のベッドに横たわる姿を思い出して泣いたりする」「生き物は強くたくましいけど、常に死と隣り合わせであることを忘れないで」。
静かに聞き入る生徒たちに、真栄田さんは「事故は本当に悲惨で、遺族にとっては10年も1日にしか感じないほど、昨日のことのように思い出してしまう。残された家族の心情も考えて行動してほしい」と訴えた。
福田幸吉君(3年)は「1学期のはじめに持っていた緊張感が、夏休み前になって薄れていた。今回の講話を夏休み前に聞くことができてよかった」と気持ちを引き締めていた。
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