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“モノ書き2世”なんで娘ばかりが名を成すのか

 有名なモノ書きを親に持ち、その血を受け継ぎ、自らも作家になった女性の活躍が目立つ。今年上半期の直木賞を受賞した井上荒野氏(47)は、社会派作家だった故・井上光晴氏の長女。同じく直木賞作家の江國香織氏(44)は、随筆家の故・江國滋氏、「キッチン」で泉鏡花文学賞をもらった、よしもとばなな氏(44)は吉本隆明氏の子供。

 ほかに小説「ウメ子」で坪田譲治文学賞の阿川佐和子氏(54)は作家の阿川弘之氏、同じく坪田文学賞の有吉玉青氏(44)は故・有吉佐和子氏の娘だ。

 作家の大西巨人氏の長男の大西赤人氏(53)が作家になったケースはあるが、文壇では極めて珍しいのではないだろうか。

 こうした傾向の背景にあるのは何か。

 文芸評論家の池上冬樹氏はこう言う。

「特に父親と息子の場合、息子は父親をライバル視します。父親が高名な作家なら、自分が同じ道を歩んでもとてもかなわないと思ってしまうのです。また、もがき苦しんで作品を書き上げても、金銭面では見返りが少ないことを肌で十分に感じる。そうなると、作家になることにためらい、安定した生活を求めた方がいいとドライに割り切ってしまうのです。これに対して娘は、同性の母親でもライバル意識は薄く、親が高名な作家なら尊敬し、あこがれを抱きます。男女の考え方の出発点の違いが、こうした傾向に表れています」 また、書評家の井家上隆幸氏は言う。

「男性よりも女性の方が度胸があります。男性なら“こんなこと書いたら物笑い”と逡巡(しゅんじゅん)してしまいますが、女性は“ま、いいや、やってしまえばなんとかなる”と、“えいやー”で書き始める。親を乗り越えられるかどうかなんてあまり考えないのです」

 環境にも恵まれている。

「家に出入りする各社の担当編集者は、娘なら目をかけるのが人情です。モノ書きとして能力があると見込めば、熱心にサポートします。もしもデビューできれば、高名な作家の娘とPRできて、本が売れるという計算も働いています」(出版業界に詳しいジャーナリスト)

 とはいえ、才能がなければ、生き残れない世界。文才という名のDNAは娘に受け継がれるのかもしれない。

【2008年7月24日掲載】


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