鷹の祭典開幕、黄一色のスタンドに松中3年ぶり20号
1回1死2塁、先制2ランを放ち笑顔の松中(ヤフードームで)=大原一郎撮影
ソフトバンク8―6オリックス(21日・ヤフードーム) さすがに満足したのか。本塁手前で足を緩め、左腕を突き上げた。ソフトバンクの松中が、3年ぶりに20号の大台に乗せる先制2ランを放ち、打線に勢いをつけた。
一回一死二塁。速球を力でとらえるという自らの理想を形にしたバックスクリーン右への一撃に、「完璧ですね。うまく左手で押し込むように打てた」。今季3戦全敗と苦杯をなめさせられた小松からの一発だけに、舌も滑らかだ。
黄色一色に染まったスタンド(ヤフードームで)=大原一郎撮影
この3連戦は、チームとファンが一体となって応援する「鷹の祭典」として開催。選手と同じデザインのユニホームが入場者全員に配られた。黄一色に染まったスタンドに会心のアーチをかけた松中だが、「最低限、30本はクリアしないと。1本、1本、稼いでいきたい」と、慢心はない。
今月に入って、8本塁打。量産態勢に入ったようにも見える。「7、8、9月は大事な時期。そのときにしっかり打たないとね」と松中。九回、リリーフ陣の乱調で2点差に詰め寄られ、すっきりしない勝利だったが、主砲のバットが鋭さを増してきたことだけは確かだ。
王監督「こんな試合になるとはな。8―1ですんなりいかないといけないのに、リリーフ陣が総崩れでは、どうしようもない」
(2008年7月22日 読売新聞)