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復活する韓国の自転車産業、その実態とは(下)

◆実際は部品のすべてが輸入品、組み立てだけに専念

 しかし実際には、派手な外見とは異なり中身は空っぽだ。自転車部品の輸入が急激に増加しているのがその証拠だ。とりわけ日本産の輸入が大きく増加している。貿易協会によると、2002年には2億9397万円ほどだった日本産の自転車部品輸入額が、昨年は6億772万円へと急激に増加した。マウンテンバイクなど高級品の需要が増えていることから、日本製部品の需要も同時に増加しているのだ。

 業界関係者は「日本の大手部品メーカー、シマノがなければわれわれが自転車を作ることはできないとも言われている」と話すほどだ。コレックスの高級ブランド「エルファマ」も30%以上が日本のシマノ製部品を使用している。

 さらに深刻な問題は、それ以外の部品も米国、フランス、スイス、台湾、中国製などで占められており、300個以上の自転車部品全体のうち韓国産はほとんどないということだ。韓国自転車工業協会では、「一時は40社以上もあった韓国の自転車部品メーカーは、04年には21社にまで減り、今はほとんど存在しない」と明らかにした。自転車部品メーカーはすでにほとんど淘汰(とうた)されており、自転車業界は異様な形態の産業構造となってしまっているのだ。

 韓国自転車工業協会のソ・ビョンテ専務は「自転車産業が今後も引き続き発展し、部品業界などが底辺を拡大させるには、国内市場の安定した成長が必要だ。さらに自転車専用道路の建設など、インフラの整備も必ず行う必要がある」と指摘した。

崔源錫(チェ・ウォンソク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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