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復活する韓国の自転車産業、その実態とは(上)

 アジア通貨危機以降不振が続いていた韓国の自転車産業が復活している。ここ最近、レジャーでの需要が拡大し、石油価格が上昇していることから、交通の手段として自転車の人気が高まっているからだ。おかげで韓国の自転車メーカーの売り上げも増え、高級自転車としてブランド価値も高まっている。しかしその中身をよく見ると事情は異なってくる。付加価値の高い部品は日本など海外からの輸入品で、結局韓国のメーカーは「外見だけの組み立て工場」へと転落する恐れがあると指摘されている。

◆韓国メーカーがシェア70%を掌握

 韓国自転車工業協会や関連業界によると、今年の韓国の自転車市場の規模は200万台ほど。1997年当時は80万台ほどだったが、ここ5年は増加の一途をたどっている。ネットショップのGS‐EショップやGSオークションでは、今年5月の自転車販売台数が昨年同期比でどちらも25%ほど増加した。

 韓国の自転車市場は昨年の時点で三千里自転車、コレックス、アルトン、DMなど大手4社が全体の70%を占めていた。残りの30%は低価格の中国製と輸入高級ブランドが占めている。10年前に輸入品のシェアが70%に達していたのとは正反対だ。売上高も、韓国メーカーが1200億ウォン(約128億円)で全体の75%を占めている。

 とりわけ自転車市場全体でマウンテンバイクが占める割合は毎年10%から30%の高い成長を記録し、自転車業界では最も売れ行きが好調だ。三千里自転車はマウンテンバイクを主力とする「本当に楽しいレジャー」(旧チェロスポーツ)という高級ブランドを考案し、今年上半期だけで十万台以上を販売した。アルトン自転車は60%以上を日本に輸出している。

崔源錫(チェ・ウォンソク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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