駒ケ根市の母親らでつくる「安心して安全な出産ができる環境を考える会(in駒ケ根)」は24日夜、パネルディスカッション「お医者さん不足の今だから知りたい!産科・小児科のこと」を同市の駅前ビル・アルパで開いた。昭和伊南総合病院(同市)と伊那中央病院(伊那市)の助産師らを招き、現状や地域住民として、どう受診していけばいいか−などについて病院現場の生の声を聞いた。
パネリストは昭和伊南の助産師真木喜子さんと小児科看護師竹上由紀さん、伊那中央の助産師蟹沢みどりさん。
昭和伊南が四月からお産の取り扱いを休止したことについて、真木さんは「スタッフ全員がショックだった。悲しいが、できる限りバックアップしたい」と話した。蟹沢さんは「7月は35人生まれた週もあり、医師も助産師もへとへとだった」と説明した上で、「病院に行けばいいという考えではなく、どうお産したいか考えをしっかり持ってほしい」と呼び掛けた。
夜間受診を判断するポイントとして、竹上さんは電話相談や専門のホームページを利用して「あらかじめ症状を知っておくこともいいと思う」とアドバイス。蟹沢さん、真木さんは「出血するとびっくりするが、まず安静が第一。症状によるが夜は様子を見て、できるだけ昼間掛かるようにしてほしい」と述べた。
会場には約40人が訪れた。上伊那で実際にお産する場合の現在の対応や「病院に慣れていない人が患者になる前に受診の仕方を勉強する機会が必要ではないか」などの質問、意見も出された。