東京・有楽町の日生劇場は27~29日、「親子で楽しむ歌舞伎」公演を行う。坂東三津五郎らの出演で、「櫓(やぐら)のお七」と「馬盗人」の2演目を上演する。
「櫓のお七」は、恋人に会いたさ一心で高い櫓に上って太鼓を鳴らし、閉ざされた木戸を開けさせようとするお七の姿を描いた舞踊。雪の中での人形振りなど、見せ場の多い作品だ。お七は尾上右近。
「馬盗人」は巌谷小波作。百姓の六兵衛は馬を買ったが、ならず者の悪太にだましとられる。小ずるい悪太と六兵衛のやりとりが楽しい。歌舞伎の馬が六方を踏んで大活躍するのも見どころだ。悪太は三津五郎、六兵衛は中村翫雀、すね三は坂東秀調。
中村壱太郎の解説による「歌舞伎のたのしみ」も付く。問い合わせは同劇場(03・3503・3111)へ。
毎日新聞 2008年7月23日 東京夕刊