能楽囃子(はやし)葛野(かどの)流大鼓方で人間国宝の亀井忠雄と歌舞伎囃子田中流の田中佐太郎の夫妻が主催する第6回「囃子の会」が、8月2日午後4時半から東京・歌舞伎座で開かれる。豪華な演者を前に、通常の舞台では裏方的に受けとられがちな囃子が存分に魅力を発揮する。
演目は「三番叟(さんばそう)」(藤間勘十郎=亀井広忠、田中伝次郎、佐太郎、田中伝左衛門)▽「鶴亀」(中村梅玉=佐太郎、伝左衛門、伝次郎)▽「小袖曽我」(観世銕之丞(てつのじょう)、梅若六郎=忠雄)▽「静と知盛」(中村富十郎=伝左衛門、広忠、伝次郎)▽「羅生門」(中村吉右衛門=伝左衛門、広忠、佐太郎)▽「楊貴妃」(観世清和、宝生閑=忠雄)▽「老松」(坂東玉三郎=伝左衛門、佐太郎、伝次郎)▽「獅子」。
「目利きの観客にお集まりいただき、そこで物事ができれば舞台人として一番の幸せです」と忠雄。佐太郎は「偶然、うち(田中家)とかかわりの深い方ばかりがそろいました」。問い合わせはチケットホン松竹(03・5565・6000)へ。【小玉祥子】
毎日新聞 2008年7月23日 東京夕刊