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地域医療の再生目指し医師らの署名求む

 医師・医学生を対象に、地域医療の再生を求める国会請願への署名を集めようと、「医療崩壊阻止!医師・医学生署名をすすめる会」(代表呼び掛け人=本田宏・埼玉県済生会栗橋病院副理事長)が7月25日、衆院第二議員会館で記者会見を開いた。本田代表は「医師不足により、現場の医師たちは過剰労働を強いられ、いつ医療事故が起きてもおかしくないのが現実。医師不足による医療崩壊は、日本崩壊の第一歩だ」と指摘。その上で、「署名の目標数は(全国の)勤務医の3分の1。医師の実数を現在の5割ほど増やし、医療崩壊を食い止めたい」と、署名への協力を呼び掛けた。また会見には、今年4月に結成された「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(会長・尾辻秀久元厚生労働相)のメンバーらが同席した。

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 国会に請願するのは、▽勤務医が働き続けられるよう抜本的な対策を早急に講ずること▽OECD(経済協力開発機構)諸国並みの医師数を目指して大幅な医学部定員増を早急に行うこと。そのために医学部の教育体制を拡充すること▽生涯にわたって全国どこでも医師が学び続けられるように、指導医の確保など医師研修制度を充実させること▽それらに必要な予算措置を取ること−の4項目。

 政府は6月に決定した「骨太の方針2008」で、「早急に過去最大程度まで増員する」と、大学医学部の定員を約700人増やして過去最大規模の約8300人にする方向性を示しているが、本田代表は会見で、「この程度の増員では医師不足を解消できない」と指摘。「英国は医療崩壊してから医師を5割増やした。日本でも5割増やし、世界のモデルになれれば理想的だ」と述べた。同会は署名用紙を全国の8200病院と80の医学部長・医科大学長に発送。署名活動の明確な期限は設けていないが、本田代表は「この問題に関心を持っている議員が当選してくれるよう、次回の総選挙までに盛り上げていきたい」としている。集まった署名は衆参両院議長に提出する予定だ。

 会見で同議連の仙石由人衆院議員(民主)は、「県議会や市議会などでは医師不足の問題はほとんど取り上げられていない。地方の医学生の方々は、ぜひ地方議会にも働き掛けてほしい」と提案。小池晃参院議員(共産)は、会見中に元医師の立場から請願書に署名した上で、「何とかして、国による社会保障費の年2200億円削減を止めたい」と述べた。また、鈴木寛参院議員(民主)は「団塊世代の人たちが後期高齢者となるのは10年後以降。それまでに医師不足の問題を解決しなくてはいけない。医師を(一人前に)育てるのに10年かかるといわれているが、今から取り組めば間に合う」と強調した。

 同会はホームページでも、意見広告を新聞に掲載するための募金や署名を呼び掛けている。

 詳しくはホームページで。
 http://ishizouin.jp/


更新:2008/07/25 20:39   キャリアブレイン


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