(パ・リーグ、日本ハム2−5ロッテ、17回戦、ロッテ、9勝8敗、24日、札幌ドーム)プロ入り最多の165球。勝利を信じて腕を振り続けた日本ハムのダルビッシュだが、前半戦最後の登板を白星で飾ることはできなかった。
8回を投げ、自己ワーストに並ぶ11安打を許し、2シーズンぶりの1試合5失点。ボール先行の苦しい投球で、試合後は疲れた表情は隠せず「こういう日もある。全試合勝てるわけじゃない」と話した。 日本代表エースの底力を見せた四回に落とし穴にはまった。不運な当たりなどで無死満塁となったが、ここからが真骨頂。大松を151キロ、今江を153キロで空振り三振に仕留めた。すべて直球で150キロ台を連発。雄たけびをあげる圧巻の投球で二死を奪った。 だが、続く橋本にも直球を続け、内角低めの150キロをタイミング良くとらえられ、痛恨の満塁本塁打。「自信を持って投げたので悔いはない」と語ったが、速球勝負が裏目に出て試合を落とした。 今後は北京五輪のため、1カ月近くチームを離れる。「その間チームに貢献できないので何とかしたいと気持ちが入っていた」と右腕。思いはかなわず、自身の連勝は5で止まった。日ハム、判定に泣く 日本ハムは微妙な判定に泣いた。0−4の四回無死一、二塁、稲葉の打球はジャンプした左翼手の頭上を越え、フェンスに当たってグラブに入ったようにも見えたが、判定は左飛。二塁走者が飛び出しており、併殺で好機を逸した。ロッテの大嶺が「自分はツキがあるのかなと思った」と振り返る判定となった。 梨田監督は猛抗議したが判定は覆らず、「流れを止められた。もう少しきっちり見てほしい」と不満をこぼした。責任審判を務めた東球審は「自信を持って捕ったということ」と説明。球団側は現時点で連盟に提訴する意思はないという。日本ハム・梨田監督
(165球を投げたダルビッシュに)「140球までと思っていたが、本人がいくと言った。チーム愛を感じた。頼もしく思った」
日本ハム・稲葉
(四回に微妙な判定でアウト)「審判も人間だから仕方ない。勝ちたかったが…」
日本ハム・吉井投手コーチ
(ダルビッシュに)「彼の武器は真っすぐだから(速球で打たれたのは)仕方ない」