2008年7月22日 (火曜日)

お寺の裏話~お布施空っぽ編~

・・・・・・・・・・・・・と、さっきの投稿とは打って変わって、(気を取り直して)

先日、こんなことがあった。

法事を終えたお宅の息子さんが、その同じ日の夕方、血相を変えて、お寺にやってきた。

「先ほどはありがとうございました。それで。。。。非常に申し上げにくいことなんですけど・・・」

「なんでしょう??」

「あの、お布施の袋の中味はきちんと入っていたでしょうか?すみません、こんなことお尋ねして。。。母がお金を入れたかどうか覚えがないっていうものですから、不安になりまして・・・・、すみません・・・・」

「あ、そうでしたか、わざわざ来ていただいてすみません。はい、きちんと頂戴いたしました。ありがとうございます」

「あぁ!!そうですか。ホッとしたぁぁぁ。良かったぁぁ」

と息子さんは帰っていった。

口うるさい親戚一同とか知り合いの方の大勢集まる法事や法要を気を張ってなんとか無事に済ませて、やれやれ・・・と落ち着いて考えてみたら、あら、お布施きちんと入れただろうか??と不安になるパターンである。

実は、これに似たような事は結構ある。慌てて「電話」をかけてくる方もいる。

・・・・・・・・・・でもね、

こういう風に、勇気を出して確認してくださる方は、大丈夫な場合が多いです。だから、なんだか、こちらが申し訳ない気持ちでいっぱいになります・・・。

そう、よく、外出してから、ガスは止めたか?部屋の鍵は閉めたか?ものすごく気になって引き返してみたら、たいていの場合、ちゃんと大丈夫な場合が多いのと同じかな。

じゃ、「実際にお布施の中味が空っぽな事ってあるの??」

というご質問。

はい、ありま~~~すcoldsweats01

でも、それは、マジメな方に多いかもしれません。

法事の準備段階で、かなり早いうちに、お布施の袋を買って、表書き(名前)をきちんと書いて、後で、中味を入れようとしていて、その後の準備に追われるうちに思わず入れるのを忘れた・・・・というパターンだと思われます。。。

僕も、お坊さんとしてじゃなく、個人として知り合いのご祝儀やらに行く場合、かなり前に袋を買って、筆ペンとかで緊張して「表書き」をした時点で安心してしまうため、寸前で慌てて「あ!!中味入れてなかった!!」って慌てることがありますから。

こんな話を友人と話していたら、そんな「お布施が空っぽ」だったの場合はどうするの?相手に言うの???と質問されました。

他のお坊さんは知りませんが、

俺は、言いません。てか、言えません・・・。(実は数日前の法事で・・・)

それが「意図的」だった場合もコワイですからね・・・(^^;)

ただし、ご本人から問い合わせがあったら言いますけどね(^^;)

今回は、ちょっと「うらばなし」的な内容で失礼しました!!

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白道

なんの予告もなく不意に訪れる絶望感という名の「風圧」が最近強い。
ソイツに根っこからひっくり返されないよう、じっと耐える時がある。

南無阿弥陀仏。

お念仏の教えを胸に、「一本道」を歩いていった先達を想う。
招き、喚んでくれる方がいて、
奨め、応援してくれる方がいる。

私もその道に連なりたいと願う。

どんな人生だって、
どんな回り道だって、
どんなにカッチョ悪くたって、

喰らうだけ。
引き受けるだけ。
歩いていくだけ。

自分のエゴが産み出した「枠組み」の世界の中だけで、勝手にシラケてしまわないように。

南無阿弥陀仏。

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2008年7月21日 (月曜日)

お寺からの手紙

お寺からの手紙
またお盆参りの季節がやって来る。

お盆参りのスケジュールを組み立てて、地区別にお参りに参上する日程を檀家さん宛にお知らせしなくてはならない。

ここ数日、お盆参りの日程通知の手紙や「寺報」をパソコンで作成していた。

今日は出来上がった文書を近所の印刷屋で檀家さんの数コピーをし、発送作業、紙折り、封詰めするために 独り部屋にこもっている。

よく聞かれる。
「お寺から送られてくる手紙って誰が折ったり封筒に入れたりしてるの?お手伝いさんとかに頼むの?」「いえいえ、とんでもない!自分らでやってるんですよ」

膨大な数の封筒に気が遠くなりながら、コツコツひとつひとつ手紙を折っては封詰めしていく。

この膨大な封筒の数のお宅を、来月お盆参りでまわるのか……と思いながら、今年も無事にお盆参りを終えることができるか、実は自信がない。

ま、その時はその時。

気を取り直して作業開始!
でも昨日、友人の結婚披露宴に出席し、かなり長時間に渡って深く飲みすぎたので…眠くてダルくて…作業が進まないっすわ。

ま。ゆっくりやろう。

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2008年7月17日 (木曜日)

懐かしのフルーツポンチ

先月、あるお宅にお参りにいくと、ご近所のバアチャンが遊びに来ていた。
 
そのバアチャンとそのお宅の奥さんは、若い頃に地元の「給食センター」に勤めていたというので、詳しく話を伺うと、どうやらその時期が僕の小学校時代に重なっている。
 
……ということは、僕はバアチャンの作ってくれた給食を毎日食べてたのだ。
 
「いやぁ、その昔はすっかりお世話になっていたんですね。給食おいしかったです。いつもオカワリしてました(^^)」
 
とお礼?を言った。
 
話は弾み、そのうち好きだった給食のメニューについての話題になり、
 
「僕の懐かしのメニューは“フルーツポンチ”かなぁ?」
 
「じゃ、このつぎのお参りの時、フルーツポンチご馳走してあげる!」
 
ということに。
 
 
 
でね、 
今月お参りに伺った。
そうしたら、当時給食センターに勤めていたバアチャンによって、「あの頃の味」「給食の味」がホントに忠実に再現されていた……。
 
フルーツポンチ。
 
学校の先生にならない限り、再び給食を食べる機会などないだろう。
 
そんな僕が思いがけず再会した味。

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2008年7月16日 (水曜日)

電話から祇園囃子

夕方に携帯が鳴った。
「あ、そういえば、今日は祇園祭の宵山だ!!!」
  
毎年7月16日京都から必ず連絡をくれる人が僕にはいる。
  
それは、学生時代の後輩。
 
彼女は当時からとっても可愛くて、僕はいつも鼻の下を伸ばしていた訳だけど(笑)。
大学卒業後も京都に行く機会があれば、いつも会って食事したりしてた。
そんな彼女は、結婚してすっかりママなんだけど……、
  
今も「親戚」のように、京都からの「風」を届けてくれる。
  
携帯の向こうから、子供を連れて「宵山」に出かけているという彼女の懐かしい声と、「祇園囃子」コンチキチン♪が聞こえてきた。
僕は目を閉じて、電話の「向こう側」に集中する。
  
 
あの頃の「夏」が甦ってくる。
  
京都で過ごした高校時代、「7月16日」が期末テストの最終日になっていて、1学期の「終了式」だった。翌日から夏休みになり、住んでいた「寮」が閉鎖になるのだが、その16日の夜だけは、通常5時半の門限が午後10時に延長された。期末テストが終わった解放感と、夏休みで北海道に帰省するワクワクを胸に、僕は友人達と祇園祭の宵山へ出かけた。ちょうど梅雨明けの頃、湿度の高いムシムシした暑い夜。たくさんの見物客でなかなかススマナイ四条通の歩行者天国。提灯が点灯する「鉾」を見あげ、汗を拭いたあの夜。
  
行きたいな、あの頃に。
  
  
さっき、その彼女から「長刀鉾」の写メも届いた。
  
やっぱり京都は、僕のこころの故郷だ。
  
おーい、
いつもありがとな。
元気が出たよ。
おおきにぃ!

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2008年7月13日 (日曜日)

ピットイン!の情けなさ・・・

暑い日になりました。やはり、夏は来ましたね!

今日も過密スケジュールな日。

ノートに1日の予定を「だいたいの時間」を書いて、持ち歩いている。

「分刻み」とまではいかないけど、お参りや法事でいっぱいの日が、最近多くなってきた。「真っ黒け」の予定表を見ながら、「俺、大丈夫やろか・・・」と不安になりつつも、

「ええい!ままよ!」

と、そのスケジュールの「海」に向かって、ドボンッと飛び込んでいく。

昨日も、大きな葬儀があって、4人の方が「弔辞」をゆ~~っくり読み、その後、参列者の皆さんが親族も、ご近所も、関係各位の皆さんも、ものすごい人数がお焼香に出たので、葬儀の時間が「1時間30分」を超えてしまった。なので、その日の、他のお参りスケジュールがボロボロ。「法事」にも遅刻したり・・・。だから、あまり細かく予定を立てすぎるのも失敗するね。

今日のスタートは、朝7時から、隣り街のお檀家さん宅での「法事」。

朝7時開始の法事はお坊さんになって初めてかも・・・・。でも、実は、その時間設定は僕からお願いしたのだ。日曜日なので、すでにスケジュールがビッシリだったので、調整に必死。朝7時か、夕方からしか空いてなかった・・(苦笑)。先方が農家のお宅で、いつも朝が早いので、すんなりOKしていただいたけど・・・。

  

でね、

今日もそんな感じで朝から頑張っていたのに、

午前9時くらい。順調に予定通りに3件目のお宅を終了した時点で、

突然・・・・、急な「腹痛」が!!!!

うわぁ・・・やばっ・・・。

このままスケジュールを中断せずに、突っ切りたいのに、トイレに行きたいっ!

やむなく、お寺まで戻って、「ピットイン」の僕(苦笑)。なさけない・・・

  

数分後、再び、着物の帯を締め直し、僕は「キキッ」とビートル君を出発させる。

頭の中で、T-SQUAREのメロディが流れ出す。(でも、実際の車内で聴いてたのはパフューム・・・)

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