【カイロ=安部健太郎】米大統領選で民主党の候補指名が確定しているオバマ上院議員は23日、イスラエルでペレス大統領やバラク国防相らと相次ぎ会談した。オルメルト首相とも会う。オバマ氏はペレス大統領との会談で「イスラエルと米国の特別な関係を再確認するために来訪した」と表明。11月の米大統領選に備え、米国内のユダヤ人票の取り込みを意識した訪問となった。
米大統領選のオバマ氏の対立候補で、親イスラエル色が鮮明な共和党のマケイン上院議員はすでに3月に同国を訪問した。このためオバマ氏は、パレスチナ自治区ガザからのロケット弾攻撃にさらされてきた南部の都市スデロトまで出向きマケイン氏と同様に視察した。記者会見ではイスラエルが強く憂慮するイランの核開発について「深刻な脅威をもたらすだろう。世界はイランの核兵器獲得を防がなければならない」と訴えた。
一方でオバマ氏は、マケイン氏が行かなかったパレスチナ自治区を訪れ、アッバス自治政府議長と会談。パレスチナ側の主張に耳を傾け、マケイン氏との違いを見せた。(02:08)