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1億6000万円所得隠し 脱税で貿易業者逮捕 大阪地検特捜部
このニュースのトピックス:企業・経済事件
経費を水増し計上して平成17年10月期までの3年間で所得1億6020万円を隠し、法人税4700万円を脱税したとして、大阪地検特捜部は23日、法人税法違反の疑いで、大阪市北区の貿易商社「エフ・エム・シー」社長で韓国籍の金一男(60)=大阪市淀川区宮原=と同社取締役で中国籍の李春麗(38)=同=の2容疑者を逮捕。同日朝から、大阪国税局と合同で同社など関係先14カ所を捜索した。
調べなどでは、金容疑者らは共謀し、経費を過大に計上することで所得を不当に圧縮して税金を免れようと計画。韓国の鋳造メーカー数社に、産業用ロボットや船舶の部品を製造するための金型製作を発注した際、製作費用を実際の2〜5倍に水増しし経費を計上。
この方法で、17年10月期までの3年間で、実際は1億7130万円の所得があったのに、1億6020万円の所得を隠し1100万円と申告。法人税4700万円を脱税した疑い。
エフ・エム・シーは、昭和62年に資本金1000万円で設立。国内の精密機器メーカーなどから部品の納入を受注し、韓国の取引先十数社に金型と部品を製造させ輸入していた。業績は右肩上がりで、17年10月期には約21億5000万円の売り上げがあったという。