幼児2人を自転車の前後に乗せる「3人乗り」について、警察庁は24日、安全確保の基準を満たした自転車に限り、認めることを決めた。既に試作車の開発をメーカーなどに依頼しており、来年3月までに具体的安全基準を策定、早ければ来春にも解禁する。
3人乗りをめぐり、警察庁は一時、安全性の面から禁止徹底を検討したが、母親らの反発で見送っていた。生活に密着した交通ルールが世論の後押しで見直された形だ。
禁止の根拠である都道府県公安委員会規則も、来春までに順次改正される見通し。自転車業界団体の幹部や元幼稚園長らでつくる検討委員会が骨格となる6つの安全基準をまとめ、同日の国家公安委員会に提出した。
6項目の基準によると、幼児の体重と荷物の質や量を考慮し、各幼児用座席にそれぞれ25キロ程度の重さがかかると想定。その上で「幼児2人を同乗させても十分な制動(ブレーキ)性能を有すること」や「平たんな路面を走行しても著しい振動がないこと」などが必要とした。