南海電鉄 亘信二社長に聞く――太陽光発電を大型駅に、難波再開発は継続2008/07/23配信
――企業の社会的責任(CSR)として環境問題にどう対応するか。 「1月に泉佐野駅(大阪府泉佐野市)で太陽光発電の試験利用を始めた。発電量は駅の使用電力の約1割にとどまるが、CSRの一環として泉大津など他の大型駅にも設置を広げたい。鉄道とバス事業で、エネルギー効率の良い省エネ型車両の導入に合計で100億円以上を投じる計画もある」 ――大阪・難波では複合商業施設の「なんばパークス」以降も再開発の計画が相次ぐ。 「飽きっぽい関西の人たちに『お、難波はまた変わったな』と思われる街づくりをしたい。2009年には難波駅の改装と高島屋大阪店の新館開業があり、10年には商業施設なんばCITYの改装が終わる。そのころには当社の本社が入居する南海会館の再開発も具体化しているだろう」 ――大阪では梅田や天王寺などでも再開発の計画がある。 「集客面で競争になるが、大阪はどちらかが勝って決着がつくような小さな街ではない。東京には新宿、渋谷、池袋など複数のターミナルがあり、大阪にはキタとミナミがある。互いに競い合っていけばいい。天王寺と難波は歩いても30分ほどと意外に近い。周辺を1つの回遊エリアととらえ、どういう仕掛けができるか考えたい」 ――南海沿線の堺市ではシャープが工場を建設中。交渉窓口を一本化するためのプロジェクトチームを立ち上げたが。 「交通インフラの整備などについてはシャープや地元自治体と綿密に協議しながら対応していく。バス運行を既に始めており、次は工場で働く従業員向けの住居供給が課題になる。保有する遊休地を開発するほか、商売になるなら新規の土地取得も考えたい」
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