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【社会】

岐阜大病院で医療過誤 70代男性、脳傷つけ視覚障害残る

2008年7月24日 朝刊

 岐阜大病院(岐阜市)が今年3月、岐阜市の70代男性患者の手術で誤って脳に傷をつけ、患者に視覚障害が残る医療過誤を起こしていたことが分かった。同病院の森脇久隆院長が23日の定例会見で明らかにした。

 同病院によると、転倒して頭を打った患者の頭蓋(ずがい)骨内の血腫を取り除く際、誤って脳の表面を傷つけた。患者は視界の右上部分が見えない障害が残り、入院してリハビリを続けている。

 執刀医は、10年以上の経験を持つ脳神経外科専門の男性医師で、深刻な後遺症を残す医療ミスは初めてという。病院側は患者と家族に謝罪し、賠償問題などを今後協議する。

 会見では、昨年度に同病院で起きた別の医療過誤も公表。昨年9月、高齢の男性患者が夜中にたんを気道に詰まらせ一時、心肺停止に陥った。人工呼吸器が必要となり、1カ月後に別の要因で死亡したという。看護師は規定通り3時間おきに患者の見回りをしていたが、病院側は監視体制を見直すとしている。

 

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