中国の知的財産権に対するレベルの低さを伝えるニュースとして,国営遊園地でディズニーやドラえもんなどのキャラクターをパクったとしか思えない着ぐるみが大人気である,というのをよく聞きます。というか,それをブログで取り上げているエントリをよく見ます。今旬の話題なのだなと思います。またそのパクり着ぐるみの,わざとだと思いますが「確かに似ているがどうにもダサくチープ」というテイストが与えるインパクトはちょっとしたもので,むしろこのチープテイストが中国のオリジナリティになっている,というのが面白いなぁなんて思ってしまうわけですが。ゆるキャラとかぶっとばす勢いなので,見てない人はGoogleとかで見るといいと思います。もはやオリジナルよりいい。 ところで,そういうブログのエントリでは,だいたいひとしきり著作権だとか知的財産権に関する認識を記した後,中国は国家レベルで民度が低いとか,さすが中国(人)といった批判で終わる感じが多いようです。そういうの,確かにそのとおりなのかなと思いますが,あちこちで見るとだんだん鬱陶しくなってきますね。 なにが鬱陶しいかというと,そういうエントリを書いている人の上から目線というか,たかが一個人が自分のブログ上で好き勝手書いている,というちっちゃなところで,国家を上から見下ろす視点でこき下ろしている姿が滑稽な感じがしてくるもんですから。言ってることはまったく正しいんで滑稽とかいうのも失礼なんですけどね。でも,皆さん「どうだ!俺が言ってやったぞ」くらいに高いところまで登っちゃってるんですが,ちょっと検索かけるだけでおんなじ登山家があちこちにいて,その意見自体割とありきたりっていうかオリジナリティないことになってるねっていうか,そういうところが滑稽。 私もその遊園地や,中国の知的財産権に対する認識の浅さみたいなことについてはまったくそのとおりなんだろな,と思いはしますが,一方日本はじゃあ先進か?といったことも考えたりしなくはないです。ディズニーの模倣が話題ですが,日本でも田舎道をドライブしていると,中途半端なピカチュウが火の用心を訴えていたりしますよね。あれは? いや,あれは日本でも一部の田舎者が考えなしにやってることで,国営の遊園地で堂々とやることとは意味が違う,国家としてその有様,ということが問題だというのも確かにそうなのですが,でもどうだろう。私自身はこのことを考えただけでも,また自分が多くのCD(レンタル含む)をMP3にして便利に聴いていることについて,著作権法での「私的録音の範囲内だから」ということでOKにはなってるけど,著作権者にとっては基本的には面白くないだろな,なんて思いつつもそれをやっていることを考えると。なんかそんなに中国にえらそうに出られないような気になってしまいますよ。 でも,中国のあれはそれはもうすごいんで。誰かがこらっ!って言うべきだとも思うんですよね。そういう意味で,いちいち「そういう自分はちゃんとしているだろうか」なんてことを考えずにこらっ!と言える人は,世の中に必要なんだろうな,と思ったりもします。でも関わるとめんどくさそうだな。 |
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