ブリテインに生まれ、Yahoo掲示板で前々から知り合ってた人達に会うために集会所のムーングロウに行こうと思った。
当時はyoungシステムなどなく、カウンセラーという存在も知らず聞けるのは他のプレイヤーぐらいしかいなかった。
しかも、PCかと思って話しかけるとNPCだったりとまったく見分けがつかないのだ。
とりあえず手持ちにガイドブック付属の地図がある。
ブリテインからムーングロウは…東だ。
当時、ブリテインの東の森はPK出没地として有名だった。
PKに遭遇してしまう恐怖が大きかったが、どうしても仲間が欲しかった。
このままビクビクして街の中にいるだけでは、何も変わらない。
仲間に会えるという希望を胸にtieは薄暗い森へと駆け出していった。

どれくらい走っただろう。もうブリテインの街は見えない。
そう思った矢先、前方の木の側からこちらの様子を伺う怪しい人が一人。
頭にはオークヘルムをかぶり、手には大戦斧。
このとき直感で感じた。
「やられる！」
そう思うや否や全速力で駆け抜ける！
ついてくるな！
ついてくるな！
ついてくるな！
ちら…（後ろを振り返る）
〜attacking you!!
「のわぁぁぁぁあ！！」

ぶぉん！
大戦斧が背中をかすめる。
ぶぉん！
なんとか外れてくれた。
ぶぉん！
「ぐあ」
背中に痛みが走る
しかし止まらない
止まっちゃ駄目だ
ムーングロウの街はまだなのか！！
そう思った時、前方に家が見えた。
助かった！
そ…そうだ！
ガードって叫ばないと！
え…えっとガードのスペルスペル…
う、わかんないよーｔｔ
わかったとしても止まって文字打ってる間にやられるｔｔ
そんな地獄にも仏はいた。
前方に馬にまたがったほかのPCがいたのだ
助けてくださいー
と心の中で叫んだが、彼は逃げて去ってしまった。
絶望
もう何がなんだかわからなくなり
家の中に逃げ込んだ。
するとPKは家の中に入ってこない。
なんでだろ…と思い、家を境に数分（数十分だったかも）対自していると
逃げた彼が戻ってきてくれた。手には弓をもっていた。
遠くから弓をひく音がきこえる
しゅ！
どす！
しゅ！
どす！
しゅ！
どす！
PK「うおおおおお」（倒れる）
早々と家を飛び出し、彼に駆け寄りぎこちないが礼をいう。
彼からPKがもっていたNQの大戦斧とオークヘルムと少々の食べ物をもらった。
そのほかに色々と情報を教えてもらい（ムーングロウには徒歩でいけないこととか）
一緒に旅をして欲しいと頼んだが、断られ。また一人旅が始まった。
だが、以前よりも強い意志が生まれていた。
彼からもPKからも旅の恐ろしさ、楽しさ、人の温もりをもらったから。
その後、tieは無事ムーングロウで彼等と会うことができたのだった。
しかも、彼等と共にしたギルドが後に北斗ランキングに載る大手ギルドになるとは誰も想像してなかっただろう。

From ： ちえ　 ---