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全国で病院を経営する医療法人・徳洲会が高岡市に計画していた病院の開設に対し県が中止勧告を出したのは不当だと訴えている裁判の控訴審で、23日名古屋高等裁判所金沢支部は、県の中止勧告は違法だとした一審判決を支持し、改めて県に中止勧告の取り消しを命じました。
徳洲会は平成7年に高岡市醍醐に病院の開設を計画し、開設の申請を、6回に渡って出しましたが、県は「医師会の同意がない」などとして申請を受け付けず、さらに開設の中止勧告を出しました。
徳洲会は中止勧告の取り消しを求める裁判を起こし、当初の一審と二審では「中止勧告は行政訴訟の対象にならない」として訴えが退けられましたが最高裁判所が富山地方裁判所に差し戻しました。
富山地裁は去年8月に「県が申請を受け入れず中止勧告を出したのは違法だ」として県に勧告の取り消しを命じる判決を出しました。
これに対して県が控訴し名古屋高裁金沢支部で控訴審が行われていました。
23日の判決で渡辺修明裁判長は「医師会の同意が必要という県の主張に法的根拠は無く、申請を受け付けない理由にならない」などとして一審判決を支持し、改めて中止勧告の取り消しを県に命じました。
これに対し県厚生部の林部長は、「主張が取り入れられず残念だ。判決内容を十分検討のうえ、判断したい」とコメントしています。
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