2008年7月23日 11時39分更新
胃がんで死亡したのは京都市のがん検診でがんを見落とされその後、適切な治療が受けられなかったためだとして死亡した男性の遺族が京都市を訴えていた裁判で、市が胃がん検診の精度向上に努めることなどで和解が成立しました。
この裁判は京都市東山区の自営業、林賢治さん(当時67)がおととし8月に胃がんで死亡したのは、その1年前に京都市が行ったがん検診でがんが見落とされ適切な治療が受けられなかったためだとして林さんの遺族が京都市に3800万円あまりの損害賠償を求めていたものです。これまでの裁判で京都市はがん検診で使っているレントゲン写真の精度には限界があり過失はないと主張してきましたがきょう、京都市が、▼胃がん検診の精度向上に努力することや▼受診した人にがんを発見できないことがあると伝え自己管理を促していくことなどで和解が成立しました。原告の林さんの遺族は「納得できない面もあるが信頼できる検診を行ってくれるよう切に願います」と話していました。一方、京都市は「がん検診に対する信頼性を上げるため引き続き努力していきたい」としています。