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07/22-13:11--ウナギ「元気なし」 価格上昇、産地偽装響く 天然ものは好調

 土用の丑(うし)の日(24日)を目前にして、ウナギの売れ行きに元気がない。昨年は中国産が敬遠され、今年は全体の市場価格が上がっている上、国内の産地偽装問題も影響し、国産ウナギまで低迷。ただ、天然ウナギは高価ながら支持を拡大しており、消費者の目はかなり厳しくなっているようだ。  今年の傾向について、岡山市中央卸売市場(岡山市市場1丁目)は「海外産の入荷減少で、7月に入ってキロ単価が前年同期比で500円ほど上昇した」と話す。  卸売業者の岡山県水(同)は「入荷量は台湾産が減った分を賄えておらず、全体では少なめ」という。  スーパーも現状は深刻。わたなべ生鮮館(同市泉田)では前年比50%減。単価は2割増となり、客離れも深刻。既に前年割れを覚悟し「丑の日で前年比80%を確保したい」と弱気。 ふじうら(同市奉還町4丁目)も、前年の3分の1と動きは鈍く、一時は見向きもされなかったという。単価は丑の日に向けてまだ上がりそうな気配も。「昨年は中国産でやられたが、今年は国内の偽装で、条件的にもかなり厳しくなった」ともらす。  加工調理した国産ウナギを業者などへ納品するうな允(同市清水)では、量販店向けの冷凍品が減少しているが、活きウナギを工場で調理し提供する店頭直売の売れ行きは伸びている。  天然に近い環境で養殖した宮崎産ウナギは、通常より2割ほど高いが、今年は売れ行きがいい。  「信頼を得るには味が一番。国内産でもいいウナギでないと、全部返品する。日本ウナギだから、産地が有名だから、すべて安心安全とは言えない」と話す。  また、今年から児島湾で取れる天然アオウナギを提供するホテルオークラ岡山(同市門田本町4丁目)では、「特選アオウナギ重」が8500円と高価だが、7月から客の問い合わせが増加した。  7月に入って流通量が一時減少し「例年より少ない」との漁師の声もあり、希少価値も高まっており、同ホテルは「偽装問題を追い風に、天然物の安心安全さが支持されている」と分析する。

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