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「ロスジェネ」編集長の浅尾大輔さん、「蟹工船」を語る=神戸

「ロスジェネ」編集長の浅尾大輔さん、「蟹工船」を語る=神戸
講演する浅尾大輔さん 兵庫県神戸市の神戸勤労会館にて。(撮影:鈴木義哉)
【PJ 2008年07月23日】− 7月18日、神戸市の神戸勤労会館で「『ロスジェネ』編集長・浅尾大輔 現代の『蟹工船』を語る 」と題した講演会が行われた。これは市民フォーラムが主催で行われた催しで、68人の参加があった。小林多喜二の著書「蟹工船」は、今年のベストセラーとなっており、特に蟹工船の中で働いている労働者が、現在のワーキングプアとオーバーラップすると言われている。

 浅尾大輔さんは1970年生まれ。大学卒業後アルバイト生活を経て、組合活動に身を投じた経歴を持つ。現在は国家公務員一般労働組合にかかわり、主に非正規職員の雇い止めなどの問題に取り組みながら、左翼マガジン「ロスジェネ」の編集長を務める。

 講演会の冒頭、浅尾さんは「今は蟹工船ブームで小さな本屋さんでも横積みされています。これは異常とも言われています。若い人には80年前の世界ではなく、現代によみがえり、プロレタリア文学の世界が現実となっています。とりわけピンハネ、期間限定、過酷という現実は小説と同じです」と語った。

 また浅尾さんは「また蟹工船のテーマで『たかじんのそこまで言って委員会』に出演しましたが、冒頭で共産党員であることを言ったら、勝谷誠彦さんにいきなり『帰れ』と言われたうえ、テーマと違うところに話が飛びました。(ワーキングプアをどうするかの問題に関して)勝谷さんは『蟹工船で働かせる』、金美齢さんは『働かざる者食うべからず』と発言していましたが、彼らは実態を知らないのです。感情的にならず相手にかみ砕いて説明する『団体交渉』方法で何とかしましたが・・・」と打ち明けた。

 「私は国家公務員一般労働組合で、天下り団体の契約職員の問題にかかわっていますが、誇りを持って働いていた人が突然役員に『あなたの青春はきれいだった』と言われ雇い止めになったり、やっと正規職員になったのに性同一性症候群がわかってクビになったりましたが、団交で解雇を撤回させました」と浅尾さん。「今一人でも参加できる労働組合がありますが、団体交渉は(組合の)仲間も参加できます役員が後ろで支えながら団交のテクニックを身につけそれが力になります」と付け加えた。

 そして最後に浅尾さんの好きな蟹工船の表現の「やれやれじゃねえ、やろうやろうだ」を出し「小林多喜二は文学を通して戦うと言うことを言いたかったのでは? 彼は(拷問を受けて死んだ築地暑で)仲間の名前も言わず、共産党を辞めるとも言わなかったのです」と語った。現在の労働状況がまさに蟹工船の状態といえる現在の貴重な講演に聴衆が熱心に聞き入っていた。

 市民社会フォーラムでは8月3日にも広島で『素人の乱』松本哉×『ロスジェネ』 増山麗奈 トークライブを行う予定だ。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 鈴木 義哉【 兵庫県 】
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