「厳しいのは私のほう」父親殺害・母親から涙の電話

　埼玉県川口市で中学3年の長女が父親を殺害した事件で、長女の母親が「厳しいのは父親よりむしろ私のほうだ」と話していることが分かりました。

　長女が通っていた中学校の校長が会見し、長女の母親から涙ながらの電話があったことを明かしました。
　校長：「（長女の）お母さんのほうから直接電話がありました」、「『勉強しろと厳しいのはむしろ私のほうだったかもしれません』と」
　これまでの調べで、事件当時、台所や廊下など家の中の明かりがすべて消えたままだったことが新たに分かりました。長女は暗闇のなかで台所から包丁を持ち出し、そのまま父親の部屋に行き、父親の上半身だと分かったうえで刺したということです。さらに、長女の部屋からミステリー小説や漫画など十数点が押収されていたことも分かりました。長女は取り調べに対して事件には触れないものの、趣味のことなど雑談程度には応じているということで、取り調べには女性警察官も投入され、長女の心を解きほぐそうとしているということです。製薬会社に勤める父親を意識したのか、将来の夢は薬剤師だったという長女ですが、今年1月の学校との面談では「国際的に飛び回る仕事に就きたい」と話していたということです。警察は、学校と本人との連絡日誌の内容や携帯電話の通話記録を分析するなど、長女の事件前の心理状態を調べています。長女の通っていた中学校では23日から夏休みが始まり、22日午後6時からは緊急の保護者会が開かれます。