きょう二十二日は、一年で最も気温が高くなる時期とされる「大暑」である。熱中症に気を付け、厳しい暑さを乗り切りたい。
夜は熱帯夜となって寝苦しい。気温が三〇度以上となる真夏日は当たり前で、いまや気温三五度以上の猛暑日が頻繁になった。だが、気象庁が猛暑日を使いだしたのは、昨年四月に予報用語を改正してからだ。今年はまだ二年目なのに、早くも定着してしまった。
セミが声を張り上げている。照りつける太陽にせみ時雨が重なると、暑さが骨の髄まで突き刺さる気がする。岡山市街地では南方系のクマゼミが増え、大音響の鳴き声が他のセミを圧倒するだけに、ことさら暑さを感じる。
かつて多かったアブラゼミはいつの間にか影が薄くなった。クマゼミにとっては、温暖化や都市部の気温が上昇するヒートアイランド現象が生存に幸いしているようだ。じわりじわりと虫たちの勢力図にも変化が起きている。
本紙に月一回掲載されている山陽新聞社など共同通信加盟社合同企画「環境異変」の十五日付は「海に忍び寄る影」だった。南の魚の北進が加速し、南方系の魚の食害で「海のゆりかご」である藻場が消えるなど、各地の現状が報告されていた。
連日の暑さで早くも夏バテ気味だ。忍び寄る異変は、人も脅かしている。