西松建設とタイ版ロッキード事件
地獄へようこそ――タイ刑務所/2700日の恐怖 価格:¥ 2,100(税込) 発売日:2008-04-10 |
西松建設が4億円の賄賂というのがタイで大問題になっているわけだ。
関係者によると、西松建設と現地の大手ゼネコンとの共同企業体(JV)は2003年9月、バンコク都庁発注の洪水防止トンネル工事を受注。その際、西松建設の現地担当者がJVを組んだ現地ゼネコン幹部と相談し、わいろを準備。タイ政府当局者や入札担当者ら相手ごとに金額を設定し、受注決定の前後に支払ったとされる。バンコク都庁によると、トンネル工事の総事業費は約60億円。元は、「海外から無届けで1億円を持ち込んだ」容疑で家宅捜索されたんだが、調べてみたらそういう話が出てきて、またタイ側でも入札で破れた業者のチクリで同じ話が出てきている。
タイの首都バンコクの公共工事受注をめぐり、準大手ゼネコン西松建設(東京)が贈賄に関与したとされる疑惑で、タイの会計検査院と下院汚職防止委員会が二〇〇三年の工事受注後の調査で、競争入札で不正があった疑いが強いと指摘していたことが十二日、分かった。両機関は今回の疑惑浮上を受け、あらためて精査する方針だ。コレで野党が張りきっているわけだ。で、
民主党のオンアート報道官は12日、サマック首相は、自らが知事だった時代にバンコクから発注された洪水対策用排水トンネル工事計画に絡んで約1億2,500万バーツの賄賂が日系JVから当局側に渡っているとされる疑惑が、一国の首相を訴追するだけの実力を持っている日本の検察からもたらされた信憑性が高い話であるという事を心して、話を逸らさず社会からの疑問に対して明確に答えるべきであると指摘した。そう、野党が張りきるには理由があって、賄賂を貰ったとされるバンコク知事というのが、現在のタクシン派の首相であるサマックなのだ。で、タクシン派というのは日本でいうなら清和会みたいなもんで、国際金融資本ベッタリで愛国派からは評判が悪い。特に国王を愛するタイ人とは長い抗争が続いていて、タクシンはそれで追い出されたし、やっと帰国はしたものの、政治的には表に出られない。で、司法ジャーナルのMSさんちに言わせると「正統性の承継人に承認されない政権」だというんだが、まぁ、アレだ、座りが悪い政権なので不安定なわけだ。
その体制への挑戦者がタクシン首相である。問題の4億円というのは洪水対策の排水設備建設のための賄賂だそうだが、バンコクは雨期になると大雨で毎日のように水没する地域が出てくるわけだ。むかしおいらが根城にしていたインドラホテルの向かいあたりなんぞがそうだが、今の事務所は高台なので水没しなくていいです。で、その低地に溜まった水をチャオプラヤ川に流すんだが、天井川なのでポンプアップしなきゃならない。そのポンプが貧弱なので、水没から回復するのに半日以上かかる。そこら辺の設備の更新なんだろうけどね。で、司法ジャーナルさんちで指摘している空港の話というのもまた怪しいわけだ。おいらも知っているんだが、仮設の足場にペンキ塗って誤魔化したみたいな安っぽい建築で、当初から利権と賄賂のカタマリの不良建築との呼び声が高かった。建設には当然ながら日本のゼネコンも関与しているので、そのうち出てくるかも知れないです。
中国系のタイ人のタクシン氏は携帯電話事業で財をなし首相に上り詰めた。
アジア通貨危機でさらに財を増やし、そして国連での演説直前軍事クーデターにより政権をおわれた。
その後の選挙で選ばれた政権も政党に対する解散命令で先行きは不明である。
このことで多くは語れないが正統性の承継人に承認されない政権は続かないと言うことである。
2003年のタイの首相はたしかタクシン、イタリアンタイはスワナブーム飛行場も作っていた。(ドンムアンで十分なのに)
さて西松建設のタイから運んだ金の元はODAの金で、その一部がタイ要人にわたったなら、わたりをつけた奴へのバックリベートであろう。
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