回天画像 7
艇員席と下部ハッチ。ハッチの前方部分は深度調整用のメインタンクと思われる。
ハッチには本来円形のハンドルが付いていたのだろうが紛失しているようだ。直径が極めて小さいので太った人は大変だったろうか。
艇員席。背当てが随分寝ているが本来はもっと立っているのだろう。海水管が下に走る艇員席は艇底フレームに直に溶接され固いキャンバス地のクッションが載ってるだけの小さく粗末なものである。
一死報國以って護國の鬼神たらんとの赤心に燃え「生きながらにして既に神である」と言われても未だ五感のある二十歳前後の人間である。
我が鉄棺がこれではさすがに寒いと思ったろうか慰問に貰った座布団を持込んだ隊員も仁科中尉はじめいたようである。
ウルシーでの米艦の対潜戦闘報告に「浮遊物のなかにPillowがあった」とのドキリとするような記録がある。
操舵席左側壁。壁面上部の数多いバルブはトリムタンク用ではないだろうか。下はメインタンク用バルブか?
全てを手動で調整するのでは乗員はさぞ忙しかったことであろう。