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小林啓倫
小林啓倫
株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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2008/06/12

CIA版ウィキペディア"Intellipedia"、順調に稼働中

アプリケーション
 

Polar Bear Blog の方で「第二次世界大戦中に米国諜報機関が作成した『仕事を進まなくさせるライフハック』」というエントリを書いたのですが、その元記事を読んでいたら、CIAが省内で"Intellipedia"(CIA版 Wikipedia)なるものを運用していることを知りました:

Simple sabotage (Joho the Blog)

ボストンで開催中のイベント"Enterprise 2.0"において、CIAの職員がこの Intellipedia を紹介するセッションがあり、その中で前述の「仕事を進まなくさせるライフハック」が取り上げられていた――それが boing boing で紹介された、という流れのようです。

恥ずかしながら Intellipedia の話を始めて聞いたのですが、Rauru Blog さんによれば、2006年4月にスタートしていたとのこと。で、実際のセッションの様子は以下の記事で報告されています:

“秘密主義下の情報共有”は困難そのもの――CIAのIntellipediaプロジェクト担当者 (Computerworld.jp)

Intellipediaでは、情報の機密レベルに応じて、「非機密」「機密」「最高機密」の3つの階層に分かれている。プロジェクトの始動から数年を経た今、IntellipediaにはJabberベースのインスタント・メッセージング(IM)クライアントのほか、ソーシャル・ブックマークの「del.icio.us」に似たタグ付けの仕組みやRSSフィード、イメージ・ギャラリー、さらには“CIA版YouTube”とも呼ぶべき動画コンテンツ共有システムまで組み込まれているという。

とのこと。Wiki だけでなく IM、SBM、動画共有まであるのですから、CIA版 Wikipedia というよりはエンタープライズ2.0に近い感じですね。もしくはお決まりですが、「CIA 2.0」とでも呼ぶべきでしょうか。

ただしBurke氏によると、秘密主義の情報機関同士で情報を共有するという概念をCIAの疑い深い職員らに納得させるのは容易ではなかったという。「技術的な問題よりも文化的な問題のほうが大きかった」と同氏は説明する。

という点も、普通の企業で WEB2.0 技術を導入する際に直面する問題と一緒です。この問題に対して、運用担当のCIA職員は「とにかく試してみてもらうこと」とアドバイスされていますが、仰る通りだと思います。使って感覚を掴んでもらわないと、なかなかその効果を実感してもらえませんしね。

しかし諜報機関でさえ社内 Wiki、もとい省内 Wiki の運用に成功しているというのは、僕らにとって大きな励みになるのではないでしょうか。彼らにできたのなら、技術的・組織的に導入が難しい、という企業は少ないはずです。「あのCIAが活用している技術ですよ!」というのは、上層部に決断を迫る際の有力な売り文句になるはず……と楽観的なことを言ってみたりして。

ちなみに Intellipedia には、誰でも閲覧できる非公式ブログまで用意されているそうですので、ご興味のある方はぜひこちらもどうぞ:

All news, All about Intellipedia!

アキヒト

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コメント

LC520
2008/06/30 02:02

 はじめまして。某Hグループで働いている事もあって、以前から拝読させて頂いております。
 ここの所、「"Enterprise 2.0”って、ホントの所どうなのよ。バズワードじゃないの?」って言うのが気になっていたもので、他の展博に合わせて、ボストンに行ってきました。
 いやー、行って良かったです。CIAのセッションは最高(ホント面白くて、とても情報機関の人とは思えませんでした。)でしたが、その他にもFedEX、Wachovia、Pfizer、SonyComputerEntertainmentと、錚々たるユーザの事例が聞けました。
 栗原潔さんがおっしゃっているように、やった組織とやらない組織とで、生産性の面で大きな差がつくだろうな、というのを実感してきました。これは、バズワードなんかでは決してない、と。
 しかし日本の企業にとっての一番大きな課題は、セッション中にも度々出てきた、”Culture Change”でしょうね。上記のようなWorldWideクラスの組織でもCultureChangeが必要だったとしたら、日本の組織では?? そして、日本はまた世界から遅れる事になる、と。
 これを打開していく手はあるのか、あるいは、E-Mailのように、「まだお宅には無いんですか?」って言われるようになるのを待つのか。ここ当分の大きなテーマになりそうです。

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