変にセンセーショナルな文章を書いてしまい申し訳ありません(笑)
自分でもわかっているのですが、なかなか直りません。
文章を書く感覚も漫画といっしょなもので。
今後は慎みます。
ここからは真面目に書きます。
以前ご質問された「橋口さんのブログは本物なのか?」「FAXは本物なのか?」ですが、電話で確認しました。
ブログは橋口さん本人が書いたそうです。
消した理由はいろいろあるみたいです。
FAXは本物であるとは言えません。
「本物」と言ってしまうと、「誰に聞いて本物なのか、それは誰がどんな責任で本物だと言っているのか」という話になってしまうためです。
私個人の考えとして、本物じゃないかなあ……くらい。
また雷句さんの方にも都合が悪いんじゃないかなあ……くらい。
次にもともとの疑問だった「雷句さんの陳述書になぜ無関係の『冠さん』の名前が出て非難されているのか」です。
この陳述書、驚くほど狡猾にできてるんです。
もともと陳述書というのは何を書いても良い、極端に言えばデタラメでもいいんだそうです。
それは裁判所に提出するものだからで、今回のようにネット上に公開すると言うのは極めて異様なケースだそうです。
で、問題の部分がこちらです。
『○○先生が、自分の描きたくないストーリー展開に抵抗すれば、「死ね!3流漫画家!」と、作画中に電話で罵倒され、後半はそれに対する○○先生の抵抗もつらくなり、冠茂氏の言うまま描くも、お話を無茶苦茶にされ、人気も上がらず、最後引っ掻き回したお話を収集しないまま、別の編集者へ担当を変え、責任も取らず冠茂は逃げる。○○先生はその引っ掻き回したお話を収めるだけで初の週刊連載を終わる事に・・・
このお話は当時の○○先生が何度か自分の所へと相談に来ていたので、覚えている話です。本当に「道具」扱いである。』
やっぱり、名前は伏せることにしました。
ご存知の通り、雷句さん側は今回の原稿紛失騒動をサンデー編集部全体の体質の問題として扱ってます。
そのためにはご自身の担当者だけでなく、「他の編集者もこのように横暴ですよ」という例を示す必要があるわけです。
で、私はなぜここで今後立場が悪くなるかもしれないのに、自分の弟子の実名を挙げたのか。
なぜ冠さんが出て来たのか、これがわかりませんでした。
ここまではいいでしょうか?
もし仮に冠さんが「虚偽の事実を公表された」として事実関係を争う場合、この○○先生・週刊文春には勝てるかもしれません。
しかし雷句さん側はこの陳述書の中でただの伝聞、しかも○○先生の話として扱っているため、ここまで書かれても勝つのは難しいだろうという話でした。
名誉毀損というのはそれくらい厳格な定義が必要なんだそうです。
それで納得できました。
おそらくこの陳述書の中でもっとも横暴な編集者像が、捏造してもまったく火の粉が雷句さん側にかからない部分で描かれているんです。
ネットでの陳述書公開、オークションでの原画価値の判定などと合わせ、これは雷句さんの頭から出たものではないのではと思います。
雷句さんの弁護人の戦略なのではないでしょうか。
で、冠さんとは実に七年ぶりに電話で話しました。
○○先生の言っている内容は全くの虚偽という説明をされました。
○○先生の起用に関して、当時の私の記憶と食い違いもあったようです。
私はこれで十分です。
ですが、納得できない方もいると思います。
情報はいろいろとれたのですが、裏付けをするのが難しい。
それで、私の聞いた情報を裏付ける事実で示そうと思います。
なぜ冠さんだったのか?
それは○○先生の担当が、たまたま冠さんだったからです。
なぜ○○先生だったのか?
○○先生しかいなかったからです。
なぜいないのか?
雷句さんの弟子筋にあたるスタッフは、サンデーにまだ大勢います。
そんなにひどい編集部ならば、なぜ崇高な目標を掲げた師匠に続いて立ち上がる作家が続々と出てこないのでしょうか?
私は冠さんが職場でまずい立場に追い込まれたのではと心配していました。
しかし、そうはなっていないそうです。
漫画家・編集者・アシスタント・皆、実情を知っているからです。
雷句さんの人物像は、今後の裁判で明らかになっていくと思います。
明らかにはできませんが、陳述書との差異も聞けました。
雷句さんの仕事場出身の作家さんやスタッフも、要請があれば出廷するそうです。
私の立場ですが、ほんのわずかでも雷句さんを讃えないで良かったです。
雷句さん側のやっていることは、漫画界のためなんかではありません。
日記でこの話題を扱うのは最後にしますが、ほんの数日この日記を書いただけで、信頼できる人達が身近にいることがわかりました。
良かったです。
ただ、これでもう冠さんが小学館にいるかぎり一緒に仕事はできなくなりました。
個人的な信義での擁護が、どうしたって「仕事欲しさの擁護」ととられますから。
これからは仕事に集中します。
多少は質問にお答えしますけど。
2008年07月21日
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/17182585
この記事へのトラックバック
あの話の事
Excerpt: 駄目人間だな、私。P4が楽しいです。でもプレイ中に現実逃避だと姉上になじられます。うん、間違いじゃない。
Weblog: BCB BLOG
Tracked: 2008-07-21 10:46
http://blog.sakura.ne.jp/tb/17182585
この記事へのトラックバック
あの話の事
Excerpt: 駄目人間だな、私。P4が楽しいです。でもプレイ中に現実逃避だと姉上になじられます。うん、間違いじゃない。
Weblog: BCB BLOG
Tracked: 2008-07-21 10:46
確かに、ここで書かれている内容は自己完結してます。でも、それがすべての回答(問題点も含めて)だということもいえないので、ただそれだけの話に過ぎません。
例えば、ほかに伝聞として書かれている例がないのはそういう事実がないからだというのも、すべて伝聞で推測しているだけにしか思えません。雷句氏のほかの元スタッフからフォローが出てない、というのを理由に挙げてますが、フォローも何もほとんど声を出してないのでは、あったという証明にもなかったという証明にもなりません。
その唯一の例にしても、冠氏と話して事情が違うことがわかった、という一文で済まされてはほかの人には何がどう違うのか判断のしようがなく、それを持ってほかの人が冠氏や小学館を信じる理由にはできません。
雷句氏の言を100%信じられないのと同レベルです。
雷句氏の仕事場にいた人が出廷する用意があるというのも、一見すると小学館側の証人としてする=小学館の正当性を主張しているかのようにも読めますが、小学館で仕事をしてれば何らかの圧力がありうるのは誰でも想像できるわけで(現時点でほとんど意見が出てこない理由の可能性すらあります)、彼らの証言内容とその信ぴょう性が明らかになるまでは何の証明にもなりません。
結局、ここで書かれている内容もまた、雷句氏の陳述書に書かれている内容と同様に一方的な垂れ流しに過ぎないのではないでしょうか。
雷句氏の意見については、同じ仕事場内から声をあげる人はいないにせよ、同業の方からの賛同の声上がっていますが、はたしてこちらについてはどうなるか。。。 なんてことをいつまでも繰り返していても仕方がないわけで、やはりもうこれ以上この問題にかかわらない方が賢明かと思われます。
しかし、橋本氏のブログを本人が認めたっていうのは、なんというか、今更認めるくらいならなんであんな怪しいやり方したのか理解に苦しみます。FAXの件にしても、あれが本物であればなおさら、それを生かしきれないは逆効果だと思うんですが。。。
冠さんの弁明と、誰かの裁判戦略予想を聞いて
ご自分の中で納得されたというだけのことでしたか。
編集側の主張を聞いただけじゃないですか。
ぜんぜん「すべて」を知ってないじゃないですか。
藤栄先生が知ったのは、
当事者である雷句先生の陳述書、陳述書に出てくる編集のうちの一人の言い分、(おそらく編集よりと思われる)誰かの想像話、
この3つだけのようですね。
雷句さんの主張で知っていると言える事が陳述書だけで
編集側で知っていると言える事が陳述書を受けての冠さんの主張というのは
「すべてを知っている」とは到底言えませんよ。
藤栄さんは冠さんの良いところしか知らないし
悪い点がないかは見ようとしていないじゃないですか。
ハッキリ冠さん擁護に偏っていますよ。
自覚があると思いますが、中立とはまったく言えませんよね。
冠さんは、藤栄さんから見て良い人でも、
他の漫画家から見ると悪影響を与える人だという可能性もあるじゃないですか。
○○先生に問題がある可能性も考慮すべきなのは事実ですが
それなら冠さんの問題も疑わないと
ただの冠さんの手下としか思われませんよ。
「自分から見ての冠氏」という視点だけでなく、
「他の様々な立場の漫画家から見ての冠氏」という
視点でも考えてみた事はありますか?
>私はなぜここで今後立場が悪くなるかもしれないのに、自分の弟子の実名を挙げたのか。
>なぜ冠さんが出て来たのか、これがわかりませんでした。
私から見ると、
・実名を挙げたのは、憶測で迷惑する人が出ることを防ぐため
・冠さんの名前が出てきたのは、
冠さんも「サンデー編集部全体の体質の問題」
の問題の内の一つだと雷句さんが感じたから
ではないかと読み取れました。
○○先生の証言が採用された経緯は、本人の証言が無い以上誰にもわからないし
同業者が想像をblogに書くようなことではないと思います。
それでもあえて想像するとしたら、
「リスクを背負ってでも、冠さんという人の事を知ってもらいたい」
と、○○さんご本人が思ったので証言したと解釈するのが自然ではありませんか?
藤栄さんはなぜ、雷句さんが○○さんの名前と話を勝手に使ったと思われるのですか?
確証的な情報をお持ちなのですか?
藤栄さんの今回の記事は、
書き逃げのようで卑怯に感じます。
「冠さんに非はまったくなくとばっちりでした。
これが調査の結果の信頼できる真実なのでこの話は終了!」
と言っているようです。
なぜそんなに冠さんを盲目的に信じられるのでしょうか。
説得力に欠けている、という印象です。
なんか宗教くさくなってきたな
しかし、その過程で対立相手を貶めるような言動をすれば、それまでの発言すべてを疑わせる結果にしかなりません。
少なくとも、私はこの行いによって藤栄先生の発言に信頼は置けなくなりました。
ブログの最初ではとても理性的な文章を書く方だと感じていただけに非常に残念です。
先生の言うとおり、真偽は裁判で浮かび上がってくる事でしょう。
不謹慎といわれるかも知れませんが、楽しみではありますw
あえて2点だけ触れます
FAXは本物らしいということですが、これが本当なら、雷句先生に有利不利などというところは既に別次元。立派な情報漏洩ですし、報道機関を擁する企業が行ってしまえば致命的ですね。仮に推察でしかないのであれば、さすがに別記事か何かで訂正しておいたほうがよろしいと思います。
人格云々については、その人の評価は人によりますから、実際に会ったことのない私は何も申し上げることはございません。
藤栄先生から見た冠氏は、それが真実なのでしょうし、藤栄先生がお聞きになった雷句先生についても同じです。
一例として挙げられた冠氏には同情致します。
でも、それが当裁判の争点に絡むかといえば否です。
根本的に何か全く違うところを見ていらっしゃるようです。
こういうところに業界の歪みを感じてしまうのです。
初めのほうの記事でコメント書きましたが、それは無駄に終わりそうですね。歪みを少しでも治そうと意識する、という概念自体が抜けていらっしゃるように感じて、残念でなりません。
ところで、冠氏が名誉棄損で雷句先生を提訴すると言うのなら、記事の内容に合点がいくのですがどうなのでしょうね?
長文失礼いたしました。ROMに戻ります。
雷句氏の信奉者でも流石に「漫画界のため」にやってると思ってる人はいないとw
私怨を義憤に摩り替えているところが今回の騒動で一番気持ち悪い点ですね。
サンデーつか小学館マジで終わったなw
雷句氏自身精神的に不安定な時期でしたから何を言っても疑心暗鬼になってあらゆるサンデー側の行動を悪意にとらえてしまった面もあったのかと思います。
最近ようやく先生のような冷静な見地からのコメントが出てきて物事を両面から見る事ができるような雰囲気が出てきたのは喜ばしい事です。今後も頑張って下さい。
正直肩透かしかなぁ・・・。予告編は面白かったけど、本編ありきたりな映画を見た気分。
以前のコメントで書いた通り、雷句さんとこのと足して2で割ってちょうどいいか。
お互い擁護したい人間の側から見た感情論の部分が大きいからね。
ただ、まぁ今回の藤栄さんのブログ読む人も「冠さんから編集部側の内部事情を聞いたとしても藤栄さんがそれを勝手に公表できない」という部分も加味してして読む必要があるかな。
とりあえず冠さんに関しては言動に「いろいろ問題あるけど腕はそれなりにいい編集者」という印象持ちました。マイナスもでかいけど、プラスもでかいという感じ。人間的に信頼されるかどうかは相手の作家さんとの相性次第の人。単に○○先生とは相性が悪かったというだけでしょう(相性の悪い人の方が多そうですけどね)。
○○先生の作品については「じゃあ、○○先生の好きなように描いたら人気が出たのか?」という疑問がありますしね。結果が出なかったら相手のせいにしたいのはどちらサイドも同じでしょうし。
この辺きっちりしたいというのであれば同人誌という形でもwebコミックという形でもいいから○○先生なりの○遊記を描いて評価を得ないと水掛け論になるでしょうね。
編集者による罵倒についてはひどいといえばひどいけど、作家さんたちもアシスタントの人に似たよな事したりしてない?というのはあります。壁ぶん殴ったりとかは直接怒鳴るより精神的にプレッシャーかけますしね。
とりあえずこの提訴を期に「仕事をしない」編集者のクビを切れると作家も仕事をする編集者も楽になっていいんじゃないのかな。
厳しいコメントは覚悟していました。
ひとまず今回のまとめと、ご質問へのお返事です。
はっきり言えるのは、暴言の事実を一方の当事者の編集さんに個人的に確認した部分のみ。
その他はみな情報元も個人名も具体的事件も出せませんし、編集部や裁判に関する件も全て出所不明の伝聞です。
「私個人がこう言う・思う」の範囲を出ていません。
これはもちろん認めます。
書くべきか迷ったのですが、個人名も具体的事実も明らかにできない以上、あとは「ネットで自分の意見を実名で公開している漫画家が実情を知り、どういう立場に立つか」。
これでしか示せません。
それでこんな形になってしまいました。
陳述書の書かれかたと併せ、現時点では「私は暴言・横暴の事実は無かったと考えます」と言うのが限界です。
後で事実が明らかになって私が間違っていた時、もしくは今回の訴訟でこの暴言を事実として認めるような言及が有った時、雷句さんにも○○先生にも誠心誠意許しを請います。
これはお約束しておきます(藤栄)
原稿紛失に関する裁判では事実関係が争われ、少しずつ事の顛末が明らかになってくと思います。
細かな点に関してはそこで争えば良いですし、小学館に過失があるならそれを償うべきだと思います。
それは何の異論もありません。
しかし事情を知った業界の一人として、雷句さん側の「あまりにも編集者、出版社と言う物が漫画家を馬鹿にし始めた。」という位置づけにはとても賛同できないことをはっきりさせておきます。
サンデー編集部は、多少の問題はあるでしょうが、雷句さん側が主張するような性質のものではないと私は判断しました。
何人かの方がご指摘の批判的な文章ですが、これはあくまで雷句さん個人の人格や主張ではなく、あくまで雷句さん「側」への印象です。
あえて「側」という言葉を使用しました。
裁判の過程で、雷句さんが英雄視されている風潮も少し落ち着いて来るでしょうし、私自身が雷句さんの行動を「勇気がある」などと讃えなかったのも間違いだとは思いません。
もちろん、もし裁判所が違う判断を示せば、そちらに従い雷句さん側に今までの経緯を含めて謝罪すること、これもお約束します。(藤栄)
今の私にできることはここまでです。
michihiko-touei☆hotmail.co.jp
(☆を@に変えて入力して下さい。)