前線が近づく北日本は 東日本は
「大暑」(たいしょ)
大暑なり不動明王紅く燃ゆ
(たいしょなり ふどうみょうおう あかくもゆ)
(さるすべり)
「大暑」(たいしょ)とは24節気の一つです。
暦の上では、この日の頃が一番暑い日とされる日です。
この所、毎日35度を超える猛暑日が続いています。
「熱中症」の患者があちこちに発生し、注意が呼びかけられています。
(不動明王)
あちこちで、百日紅(さるすべり)が咲き始めました。
百日紅は、夏の暑さに似合う花でもあり、また欠かせない花でもあります。
名刹の境内に安置されている六地蔵、なかでもこの「不動明王」が
真っ赤に燃えています。
激しい不動様もなつの暑さに合う仏様なのでしようか。

「百日紅」は赤や白がありますが、この木の肌が剥がれ易く猿が滑るとの
様子から、「さるすべり」と呼ばれます。
結構長い期間咲きますので、晩夏になっても逞しい花柄をつけています。
連日の猛暑が何時まで続くか分かりませんが、学校も休みに入り
子供たちの元気な声を聞く夏本番となりました。
健康に留意して暑さに相対します。大暑の日に・・・
読売・編集手帳・7.22より
詩人の杉山平一さんに、「風鈴」という作品がある。<かすかな風に/風鈴がなってゐる/目をつむると/神様 あなたが/汗した人のために/氷の浮かんだコップの/匙をうごかしてをられるのが/きこえます>
◆仕事のあとの一杯がいつも赤提灯では芸がない。たまには神様が匙を動かす一杯にあずかろう。・・と思い立ち、川崎大師(川崎市)の風鈴市を訪ねて子ぶりの江戸切り子をひとつ買った
◆窓を閉め切って冷房を効かせていては鳴ってくれない。テレビなどをつけていては聞こえにくい。その音色は働いて流す汗のみならず、省エネで流す汗のご褒美であろうかと、自宅の窓辺に風鈴をつるしながら思う
◆きょうは二十四節気のひとつ「大暑」、炎暑の季節がはじまる。世をあげて原油高にあえぐ夏である。毎日とはいかずとも、昔に返って風鈴と団扇で過ごす一日をつくるのもいいだろう
◆原稿の締め切り時間に尻を炙られての冷や汗やら、進まない筆に呻吟しての脂汗やらを流している身も、さて、「汗した人」のうちに入れてもらえるのかどうか。匙を手にした神様に尋ねてみないと分からない
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