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韓国女性射殺：「北朝鮮の17歳女性兵士が銃撃」

2008年07月22日08時39分

　金剛山観光客射殺事件に関し、「17歳の北朝鮮女性兵士が銃撃を行った」という話が21日に広まった。この話は20日に行われたハンナラ党と政府との「党・政・青（青瓦台＝大統領府）」協議会で、ある参加者が切り出したという。

　この参加者は協議会の席で、「射殺されたパク・ワンジャさん（53）は北朝鮮軍の二つの監視所の前を通り過ぎたが、パクさんがそのすぐ近くを通り過ぎたとき、2番目の監視所にいた17歳の女性兵士がパクさんを発見して威嚇射撃を行ったところ、別の遠くにあった監視所に待機していた兵士が驚き、走って逃げるパクさんに3発の実弾を発射した。その中の2発がパクさんに命中したという情報を聞いた」と発言したという。この協議会の様子はそこに参加していた別の関係者が明らかにした。統一部のキム・ホニョン報道官は21日の会見で、「女性兵士による銃撃説について政府による合同調査団に確認したところ、このような内容の情報を入手した事実はない。この問題は今後の真相解明のための現場検証で明らかにすべき内容だ」とコメントした。しかしハンナラ党のある幹部は「最近北朝鮮を訪問した民間団体の関係者がこのような内容を聞いてきたという話を情報当局が入手したらしい。間接的な情報である上に、信憑性も疑われるため注意して取り扱う必要がある」と述べた。韓国では銃撃事件に国民が強く反発していることから、北朝鮮が意図的に「17歳の女性兵士による銃撃」という話を広め、観光客の死亡は偶発的に起こった事件と認識させて世論を静めようとしていると分析されている。

　この問題について最近北朝鮮を訪問したという韓国の支援団体関係者は、「北朝鮮の関係者たちが“ある末端の兵士が起こした偶発的な事件だ。当局による介入はなかった。当惑しているし、残念だ”と話しながら、民間交流に問題が生じるのではないかと心配していた」と述べたというのも、このような分析の根拠とされている。

　脱北した元北朝鮮軍兵士は、「北朝鮮には女性兵士の編制そのものが存在しない」と述べ、17歳の女性兵士による銃撃説そのものを一蹴した。さらに金剛山の監視所にはベテランの兵士たちが主に配置されるため、17歳の新兵が見張りに立つというのは常識から考えてもあり得ないという。

尹楨淏（ユン・ジョンホ）記者

【ニュース特集】金剛山で韓国人観光客射殺