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2008年7月22日

 東京地検特捜部長の新任会見記事が先の本紙にあった。数ある官僚ポストの順列から言えばそれほど上位ではないが、就任すると必ずインタビュー記事が載るのが、この特捜部長と警視庁捜査一課長である

北陸との関係でみても、約10年前に熊崎勝彦氏が同特捜部長から富山地検検事正に就いたケースもあり、警視庁捜査一課長には2年前に珠洲市出身の光眞章氏が就いたことで本紙も大きく紹介したことがある

2つのポストが特別視されるのは、象徴的な役職だからである。特捜部長は政界汚職や経済事犯摘発の期待を担い、警視庁捜査一課長は東京都だけではなく、犯罪から国民を守る警察官の象徴として見られている

エリートコースだ花形ポストだともちあげるのではない。官僚組織は本来変化を好まないと言われるが、トップによって右にも左にも行く。組織に活力を吹き込み、改革を期待するのが就任会見記事なのである

スポットは当たらないが、地方でこつこつと働く官僚もたくさんいる。華々しさはなくとも、その志において何ら変わりはないと、この際、エールを送っておきたい。


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