#398 誘惑2008.04.14 O.A.
あいのり  中世の建物がそのまま残されている国チェコ。
 首都プラハを離れこの日やって来たのはチェコ最大の温泉地カルロヴィ・ヴァリ。
 ちなみに群馬県の草津とは姉妹都市だ。
ダニー「チェコの箱根って感じじゃない?」
聖二「箱根?熱海じゃない?どっちかっつったら」
シュテパーンさん「チェコの温泉は飲む温泉です」
「え〜!?」
 実はこの温泉は飲む温泉!
 なんとも可愛らしいこのカップで温泉をくみチューチュー飲みながら数ある源泉巡りを楽しむチェコならではの温泉なのだ。
あいのり  翌日ラブワゴンに乗り込むメンバー。
 すると・・・ シュテパーン「これあげるよ!」
 クロにリンゴをプレゼント。
クロ「センキュー!」

クロの日記“テンション上がった 多分リンゴはミサンガのおかえし”

 なのに大切なプレゼントを・・・食べてしまった。
クロ「♪走り出したこの恋」
 しかし脳天気なクロにこの後残酷すぎる運命が待っていた。
あいのり  ラブワゴンがゆっくりと止まる。
「あ〜寒い!」
ダニー「寒い?」
聖二「あ 水持ってかな」
 すると突然。
シュテパーンさん「ここでチェコの旅は終わりです」
「えーっ!?」
クロ「本当?」
聖二「え?」
「え?」
「え?」
クロ「うそ!?」
シュテパーンさん「本当に楽しかった ありがとう」
「本気で!?」
宮くん「マジで?」
「ホントに!?」
クロ「本当?」
聖二「え?」
宮くん「ありがとう」
「ホントに?」
シュテパーンさん「チャオ」
クロ「え うそー!?」
聖二「ホントに!?早い早い」
「寂しいよ・・・」
 突然訪れたシュテパーンとの別れを必死で受け入れようとするクロ
 そしてクロはスタッフの元へ。
スタッフ「大丈夫?」
クロ「大丈夫です」
スタッフ「大丈夫?」
クロ「彼女がいるから・・・」
 そしていよいよ別れの時。
シュテパーンさん「チャオ そんなに泣かないで (チュッ) チャオ!」
「チャオ!」
シュテパーンさん「ジェクイ ウァーム!(ありがとうございました!)」
クロ「ありがとう・・・いやぁぁ」
「シュテパーン!」
クロ「バイバーイ!」
よっこ「バイバーイ!」
クロ「ありがとう! 寂しい 毎日楽しかった ドイツとは違ったから」
スタッフ「好きって言わなくて良かったの?」
クロ「うん 彼女とかいるから それは大丈夫です 旅がんばる」
 次の国境を目指し歩き始めた7人。
「あの看板じゃないすか?」
ダニー「おっ!」
「せーの スロバキア〜!」
 あいのり84カ国目はスロバキア共和国。
 国土のほとんどが山岳地帯のため雄大な自然にあふれる農業が盛んな国だ。
「あった!」
「あった〜!」
 ラブワゴン発見!
クロ「またシュテパーンじゃない?あれ」
「まさか〜」
クロ「シュテパーンだったら本当にどうしよう」
あいのり  しかし・・・
「パベル〜」
クロ「パベル〜」
バベルさん「ようこそスロバキアへ パベルです イッヒッヒ」
聖二「アホイ」
「アホイ!」
「ははは」
 スロバキアのドライバーパベルさんは25歳観光ドライバーをしている。
 ちなみに彼女はいない。
 乗り込んだその車内。
クロの日記“ルームミラーの中にシュテパーンがいない ワゴンが一気に別みたい 世界が光を失ったように感じた”
 この日メンバーがやってきたのは首都ブラチスラバ。
 ドナウ川を臨むこの街は現代と中世が一つに融合したスロバキア最大の都市だ。

あいのり  その夜引きずり聖二がホテルのロビーに29歳のよっこを呼び出した。
 裸足でサッカーするよっこの姿に恋に落ちた聖二
聖二「あ どうもどうも」
よっこ「おはようございます」
聖二「お腹すいてる時にすいませんどうも」
よっこ「いや 全然全然」
聖二「ちょっとお話したいなと思って初めての呼び出しです」
よっこ「ホント私もだよ 初めてだよ」
聖二「すいません僕で」
よっこ「いえいえいえいえ」
聖二よっこ「はははははは」
 緊張のあまりなかなか話し出せない聖二
 すると・・・
よっこ「えっ何?何?何?折り紙?折ったの?ありがとう すごいね 難しそう」
聖二「いや そうでもなかった」
よっこ「え ありがとう」
聖二「いえいえ」
よっこ「ははは」
聖二「そう ヒマだったから・・・・(ニコッ)」
よっこ「どうした?」
聖二「いやなんでもない 照れますな あはははは」
よっこ「あははは 何?またなんか出んの?ははは ありがと」
聖二「ヒマだったもんで ははは」
よっこ「ありがと ふふ」
聖二「ねっ」
よっこ「また出んの? 何個作ったの?」
聖二「金魚だよ」
よっこ「すごいね よく知ってるね」
聖二「ヒマだったもんで」
よっこ「うーん すごいね」
 さらに(風車)。
 そして(せみ)。
よっこ「ありがと こんなに作ってくれて」
聖二「ヒマだったもんで!」
よっこ「あははは」
聖二「じゃあ失礼します」
よっこ「バイバイ」
聖二「ありがとうございました」
よっこ「バイバイ」
聖二「ありがとうございました」
よっこ「バイバイ」
よっこの日記“『ひまだったから折った』って言ってたけど部屋で折ってる姿を想像したら可愛いなと思った”
あいのり  翌日。
 ラブワゴンの車内では・・・
宮くん「お腹すいたねー」
「きっついよ」
聖二「メシ抜きって・・・」
宮くん「動けない」
 なぜかみな腹ペコだった。

 実は3日前金庫番のダニーが・・・
ダニー「好きなもの 一人一品ずつでも頼んでください」
「ホントに〜?」
ダニー「はい」
クロ「すごーい!」
「すげ〜!」
 しかし・・・
ダニー「しまった!ヤバイ」
 大赤字・・・

クロ「お腹すいた?」
聖二「うん すごいすいた」
クロ「さっき味噌なめてた 私」
聖二「得意技じゃないですか?」
クロ「得意技 久々になめた味噌」
聖二「いいや 死ぬ時はみんなで死のう」
 そしてこの腹ペコの男メンバーどもがなんともアホな事件を起こしてしまった!
 翌日。
 さすがにこのままでは死んでしまうと久々にレストランでまともなお昼ごはん。
「わーい!」
「すいたーお腹すいたー」
 テンションの上がるメンバー。
 しかしその横で一人元気のない宮くん
宮くん気分悪い?」
宮くん「うん 大丈夫」
「頭痛い?」
クロ「どうしたの?」
宮くん「ん?いや いろいろあってね」
 そして・・・
宮くんダニーこれさあ 食っといていいよ ちょっとトイレ行ってくる」
クロ「何かあったの?」
「何があったの?」
ダニー「何もないよ」
「何もなくないじゃん 絶対」
ダニー「でも気にしなくて大丈夫だ」
「なんで?何があったの?」
 すると・・・
聖二「まあ 事の原因は俺が折り紙をやってたんだけど・・・に『ハサミどこ?』って聞いて で『宮くんのカバン入ってるよ』っていうことで でちょっと カバン開けてハサミ探してたの」
ダニー「で・・・ まぁ カバンがさ こう何つーのかな ちょっとチョコレートの入ってるカバンがあって 『チョコレートあるよ』って言うから 『食う?』みたいな・・・」
クロ「マジなんで勝手に食べたの?」
「意味わかんないホントに」
よっこ「3人で食べたの?」
クロダニーも食べたの?」
ダニー「うん」  説明しよう。
 彼らの話では初め聖二がはさみを借りに宮くんの部屋へ。
 聖二にハサミは部屋を離れていた宮くんのかばんの中に入っていることを教えた。
 聖二が探していると中にチョコレートを発見!
 そこへたまたま通りかかったダニーが来て腹ペコの3人は宮くんのチョコレートを食べてしまったという。
ダニー「うーん」
「すっごいショックなんだけど 男メンがそんなことをするの 仲間じゃないの?なんでそんなことすんの?」
ダニー「うーん うーん」
「だって宮くん すごい そのチョコレートとかもブレーメンでドイツの思い出として買ったやつだし 大事にとっといたのに なんで勝手に食べんの?」
ダニー「うーん」
「何で勝手にカバンあさるの?」
「で なんで?人の物勝手にあさるとか最低だよ!」
あいのり ダニー「うーん 何ていうのかな まぁ・・・ 何ていうのかな うーん まぁ・・・」
「かわいそう」
ダニー「うーん 俺も逆のこともあったしリョウにとっておいたリンゴ食われたとか 多々あったし パン食われたとかさぁ」
「もう何歳だと思ってるの?もう28歳でしょ!?なんでそんなことしたの?」
ダニー「うーん・・・」
 そしてさらに新たな事実が発覚!
ダニー「まぁそれ わかめスープとかさ・・・そうそうそうそう で なんかこう発見して」
クロ「え何?わかめスープが何?」
ダニー「わかめスープあったからさ そんな感じ?」
「なんで今 わかめスープが出てくんの?」
ダニー「え?わかめスープと・・・」
「わかめスープ全然関係ないでしょ?」
ダニー「わかめスープとチョコレートが・・・」
「何?何? 真剣に話してんだよ!」
 説明しよう!
 宮くんのかばんの中にはチョコレートの他に粉末のわかめスープも入っていた。
 それを発見した3人は空腹のあまりなんと粉のまま食べたのだ!
ダニーが発見して ・・・が発見してそれを」
「!えっ!?」
ダニーが発見して」
「俺チョコ(や わかめスープ)も発見してねぇぞ」
ダニー「あ そうか 聖二が発見して『あっこのカバンに入ってるよ わかめスープ入ってるよ』みたいになって『食う?』みたいな話になって (チラッ)」
聖二「!ちょ・・・」
ダニー「ってまぁ・・・」
聖二「ちょ・・・」
「(ギロッ)違うなら違うって言ってあげてよ もう ガラスなんだよぅ」
ダニー「え?」
「(宮くんは)心がガラスなんだよぅ?」
ダニー「うん」
「割れたらもう戻らないよ?」
ダニー「うーん」
あいのり  昼ごはんの後・・・
 怒られちゃった男子メンバーが宮くんの部屋へ。
聖二「あの宮くんの荷物をちょっと それをあさったって言われるとその通りなんだけど まぁ ちょっと借りたというか すみませんでした」
宮くん「別に食い物がなくなるのはどうでもいい ハガキとか読んでない?ハガキとかいろいろ書いてあんだよ」
 説明しよう!
 実は宮くんが一番気にしているのはチョコレートを食べられてしまったことではなかった。
 ましてやわかめスープでもなかった。
 そのカバンの中には風邪でダウンした時にからもらった大切なポストカードが入っていたのだ。
聖二「ホントに悪かったと思ってる」
「ごめんな」
ダニー「すいませんでした」
宮くん「いいよ もう 聖二らの気持ちは分かったから また今日からよろしくな」
聖二「ごめんね すごい迷惑かけて」
 こうして世にもトホホな一日が終わった。
あいのり  スロバキアの旅を終えたメンバーたちは日本に一時帰国。
 しかし残念な出来事が起こった!
 ダニーがなんとリタイアしてしまったのだ!
 本人の希望によりリタイアの理由はお伝えできません。
 (チョコレート・わかめスープ事件とは一切関係ありません)
あいのり
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