ライト級GP決勝直前! 『週刊ワオ木真也』更新!!WOWOWチーフプロデューサー大村氏が語るUFC放送再開決定の“真相”!!ヒョードル激勝を現地からレポート!! 『アフリクション』ついに旗揚げ!

kamipro最新号


2008年7月16日(水)発売
定価880円(税込)

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緊急インタビュー!! WOWOWチーフプロデューサー大村氏が語るUFC放送再開決定の“真相”!!【前編】

待ちに待ったUFC放送がついに実現する!! 先日、当サイトでもお伝えしたとおり、WOWOWでのUFC放送再開が正式に決定した。これまで日本でのUFC放送についてはさまざまな噂が飛び交ってきたが、今回、WOWOWで再びUFCを放送するにあたって、いったいどのような交渉がなされたのか。これまでのダナ&ロレンゾ発言なども含め、その真相を探るために、どこよりも早くWOWOWチーフプロデューサー・大村和幸氏をキャッチ!! さあ、おおいなる期待をもって読むべし!

聞き手/ジャン斉藤 


――ついにUFC放送再開に至ったWOWOWについて、今日はチーフプロデューサーの大村さんにお話をうかがいたいと思います!
大村 はい。よろしくお願いします。

――まず、金曜日(7月11日)に急きょUFC放送再開のリリースが流れてきて我々もビックリしてたんですけど、あれはどういったタイミングだったんでしょうか?
大村 要はUFCサイドと交渉して最終の合意に至ったのが先週の金曜日だったんですね。発表前にもネットとかで情報が出ていたみたいですが、それまでは確たることが言えなかったんですよ。やっぱり交渉ごとなので。

――ダナ・ホワイトのやることは、どうひっくり返るかわからないですしね(笑)。
大村 実際、07年4月にUFCの放送が中止になりましたけど、あれはこちらが積極的にやめたわけじゃなくて、我々としては継続して放送したかったわけですよ。ただ、残念ながら交渉決裂ということになってしまったんで、今回は発表も含めて慎重にやらないと、と思いまして。また視聴者の皆さまにご迷惑をおかけしたくないですからね。

――実際、WOWOWさんでの放送が中止になったのって、ミルコのUFC2戦目のあとでしたよね? 
大村 『UFC70』まで放送してますね。

――その後のダナ・ホワイトやロレンゾ・フェティータのインタビューなんかでは、よくWOWOWさんと接触をされてるというお話があったんですけど、今回、再スタートするというお話はいつぐらいからあったんですか?
大村 今年になってからです。

――そうだったんですか(笑)。確かに、以前大村さんにインタビューさせていただいたときにも否定されてましたもんね(『kamipro』bP16参照)。
大村 でも、そういった発言に対しては我々は好意的にとってました。日本でもぜひUFCを露出したいという意志の現われなんだろうな、と。で、繰り返しになるかもしれませんが、UFCに関しては本当に我々の意志で中止したんじゃないんです。だって、中止にするんであれば普通は番組改編期の3月にやめるでしょ?

――そうなんですよね、よく考えたら。
大村 それに、4月からハイビジョンで当日放送しようという計画で、かなりグレードアップして展開していこうと思ってた矢先でしたから。僕らにとっても寝耳に水でしたし、やむにやまれぬ中止だったんですよ。

――ちなみに、時期的にはPRIDEが日本で活動停止して、PRIDEの選手がどんどんUFCに流れていった時期でしたよね? 視聴者からの問い合わせも多かったと思うんですが。
大村 もちろん、根強いファンからは「もう、今後はやらないんですか?」とか「UFCやってくれ!」って声はありました。ですから、それは僕らも真摯に受け止めて、条件が合えば再開したいなって思ってました。その条件が合わなかった部分の話でいうと、一つはUFCがPRIDEを引き取った当時、日本のマーケットの状況を見間違えてたところがあるんじゃないかとは思うんですよ。

――放映権料を含めて、高く見積もったところはあったかもしれない(笑)。
大村 今回、放送を再開するに至ったのは、UFCサイドも日本の状況が現実問題としてわかってきたんだと思います。現実のマーケット状況、社会状況、それがわかった不で今回の話ができたと思いますね。それで最終的に合意に至った。それが先週の段階ですね。

――日本でUFCが放送されない中、お隣の韓国ではバンバンUFCが流れてたんですが、その金額を聞いたときに思いのほか放映権料が安かったんです。だから、UFCも日本にはなぜそこまでの好条件を提示するのかなって不思議だったんですけど。
大村 いや、去年の4月の放送中止は金額だけの問題じゃないんですよ。もろもろ複数の条件が折り合わなかったということですからね。でも、ここにきてUFCサイドもスタッフから聞いてたこととかなり状況が違うというのがわかったんじゃないですか。

――ようやく日本の状況を飲み込めてきた、と。
大村 あともう一つは、インドとか香港とかいうアジアマーケットがいまバブルでしょ。マカオだって、カジノの売不はラスべガスより不だったりするわけじゃないですか。だから、みんなかなりアジアに目が向かってる。でも、日本のバブルなんて何年も前にはじけて、むしろ右下がりの経済状況じゃないですか。そういう読み違いもあったんじゃないですかね。

――そこは凄い読み違いですね。
大村 格闘技の世界だけじゃなくて、サッカーやテニス、野球も同じ状況ですよ。だからこそ、日本でももっとお金が積まれるべきであろう、もっと好条件でなければならないという見通しが当初はあったんでしょう。でも、日本はそうじゃない。キラーコンテンツといわれる番組に関しても、残念ながらバブル時代の頃のインパクトはないんですよね。

※明日20日は「実際にUFCがどう放送されるのか」に迫る!!

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