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2008年7月21日

 夏になると太キュウリのあんかけが食卓に上る。冷蔵庫で冷やして食べると、ひんやりとして、ショウガの入ったあんのさわやかさが暑さを忘れさせてくれる

年齢を重ねるとともに、食べ物の好みが変わってくるようだ。太キュウリのあんかけなど、子どものころはおいしさが分からなかった。それがメタボの声がうるさく感じる年代になると肉類をさけ魚中心の食事になった

漁業の窮状を訴え一斉休漁やデモ行進が行われた。その一因に、若年層を中心とした魚離れもあると言われる。調理がしにくく食べづらいものは敬遠されるようだ。昨年度の農水省の調査で、子どもの一番嫌いな魚料理は煮魚で、好きなものは刺し身だというのが象徴的である

魚から骨をより分けるはし使いや調理する包丁さばきなど、魚を食べることで身に付けてきたさまざまな“技術”は日本人の財産である。だが一方で1964年には113%あった日本の魚介類の自給率は、いまや60%足らずに落ちている。これでは海洋国の名が恥ずかしい

きょうは海の日。腹回りのためにも海の恩恵をじっくり味わってみたい。


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