2008年7月3日(木)
男の子
自閉症の典型という「話さない子供」は男の子に多い。
これは女性と男性とでは、自閉症の発症が違うのではないかと疑える。当然発生率も違う。
(アスペっ子は女ばっかりだけどね。)
定型発達の子供がSAMを獲得し、様々なコミニュケーションを親と取り始めた18ヶ月の頃、
私はまだ寝たきりで、ハイハイもしていなかった。24ヶ月になりようやく言葉を話し始めた(そうだ。)
辰良条一郎は話し始めたのが4才の頃だったそうだ。
とにかく、言葉がコミニュケーションに役に立つと知らない事と、脳内で発語する機能が未熟な事が重なって、
話さなくても、別に不自由なく育っていく。
やがて、幼児社会でも「欲しい」とか「かして」とか「あとで」といったようなコミニュケーションが必要になってくる。
ここで、「自己主張」つまり自己が必要になってくる。
遅ればせながら、理論的な自己が初めて出来る。そこで自己を主張する。
定型発達であれば、もうこの時はすでに「身振り手振り」「表情」「声の調子」などというコミニュケーション法を身につけているが、
自閉症の子供は、初めてここで自己主張をしなければならない。
ではどうするか。
「泣く」のである。最も原始的な主張である「泣く」と言うことで自己主張するのである。
本来ならば、6ヶ月の頃にマスターしたはずの手法を、4歳児が取るのだ。
これは、「おかしいねぇ。○ちゃん赤ちゃんみたいだねー。どうしてお口で言えないかな?」
言えないのである。言う能力が備わっていない。脳内で発語する機能が未熟なのである。
泣いてダメなら、奪い取る。もしくはすごすごと引き下がる。
奪い取れば乱暴者の辰良になるし、すごすご引き下がれば情けないトール君になる。
こうして、泣き虫の子供が一人出来上がるのだ。