2008年6月26日(木)
求めるもの
私は教育の事は分からない。
子供も、自分のクローンが出来るなんて、恐ろしくて持たなかった。
色んな人が「なんで子供を作らないの?」と聞いたが、
「オレと同じのが生まれたら大変じゃないか」と真剣に言っても、誰も真に受けなかった。
幸い、父が50の頃から本物のアルツハイマーになり、徘徊したりしたから、
したり顔の下には、遺伝を恐れているんだと、考えているようだった。
しかし、心底自分のような子供が出現する事が恐ろしかった。つまり、自分が嫌いなんだな。
妻も、私と同じぐらい自分が嫌いだから、夫婦揃って利害が一致し、子供を作らなかった。
自分の子供時代や、事件を起こす子供たちを観察していると、
やはり、親の支配の強さが、事件の引き金ではないかと思っている。
子供はヒトになる前段階である。本来の目的は「ヒト」になることだ。
しかし、毎日に追われる親は、「ヒト」になるしつけではなく、
園児の時は、「良い園児」を求め
小学生の時は「良い子供」を求め、
中学生の時は「良い生徒」を求め、
高校生の時は「良い学生」を求める。
親としては、首尾一貫しているつもりでも、子供の側からすると矛盾だらけ、
年を取る度にその役割が変わり、時として平気で前言を翻し、逆のことを要求する。
それらの矛盾が解決できなくなると、爆発するのでは無いか。
そう考えると、子供に簡単にアドバイスが出来なくなると同時に、
「ヒト」としてどうあるべきかを考えてしまう。
教育とは本当に尊いものなんだけど、そう考えないヤツが平気でお気楽に携わるのが教育なんだな。
これには同感です。
私も自分の障害が分かる前から
「自分の遺伝子を残したくないから子供を作らない」
といっていました。
分かった今ではなおさらそうです。
それを言うと
「女の人でここまでかたくなに子供を持つことを拒むのは珍しい」
と言われました。
子供が嫌いだからではなく、自分と同じものが出てくる可能性が大きい賭けに打って出ることはできません。
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