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2007年10月26日 (金)

炎のヨーコ後援会発足②

踊り子さんの舞台に見とれながらも、われわれの視線を釘付けにしたのは舞台最前列に陣取るタンバリンおじさん。音楽に合わせてタンバリンを鳴らすのですが、その上手いこと、寸分もリズムを狂わさずに様々な音色を奏でます。人の良さそうな普通のおじさんなのですが、小刻みに揺らす上半身と恍惚とした表情に笑いをこらえるのが必死。タンバリンは命より大切らしく、踊り子さんのポラを買いに行くときですら首にかけて持っていきます。もちろんとてつもなく年季の入った代物でした。
舞台中央部に陣取った入道頭に浴衣姿のおっさんがこれまたすごかった。
「ええぞー、ええぞー」と満面の笑みを浮かべながら拍手を続けます。その突き抜けた表情たるや菩薩というか恵比須さんというか、もはや完全にイッてしまっているのです。エロエロ探検隊一同、後光さすそのピュアな御姿に心を洗われる思いでした。ただ哀しいかな、タンバリンおじさんとは違い、拍手や合いの手のタイミングが全くダンスや音楽と合致しておらず、踊り子さんにとっては営業妨害以外の何ものでもありません。そんな時、われらがヨーコ嬢の登場となったのです。波乱の幕開けが予想されました。

最初の余興であるダンスの時から浴衣坊主は騒音の洪水をまき散らし迷惑千万な状態をかもしだしていました。もちろんご本人は悦楽の世界に漂っているので悪意はありません。ヨーコさんは、
「やりにくーてしゃあない」とこぼして笑いを取ります。
最初の芸は御約束のラッパ演奏。「お○んこ」にオモチャのラッパを挿入し、その音に合わせて童謡「かっこう」を合唱します。もちろんエロエロ探検隊一同は童心に戻り、
「かこー、かこー、かこかこかこ」と熱唱しました。
その時です。
「ええぞー、ええぞー」と浴衣坊主は立ち上がって財布を取り出しチップを差し出しました。ヨーコ嬢は満面の笑みを浮かべ、
「おっちゃんが、急に好きになってきた。ありがとうございます。世の中なに言うてもゼニやしな」と言いながらチップをカゴに差し込みます。浮き上がっていた浴衣坊主を上手くステージとの一体感の中に取り込んでしまいました。
続いての芸は必殺鉛筆折り。鉛筆を「お○んこ」に挿入し、開脚前屈して床に押し当て折ってしまうという荒技です。しかも今回は三本同時にやってのけるというのです。
男性としては見ているだけで痛くなってくるのですが、ヨーコ嬢が柔らかく身体を前屈させると、
「ボキッ」という音が鳴り響き、見事まっぷたつに切断されたのです。その有り難い鉛筆をヨーコ嬢は惜しげもなく客席へ。われわれは奈良東大寺のお水取りで火の粉を浴びる群衆のように折れた鉛筆に群がりました。もちろん「マン力」の御利益のあずかろうとの純なる気持ちから出た行動です。
興奮した浴衣坊主は訳のわからないことを叫んでいるのですが、ヨーコ嬢は当意即妙の客いじりで軽くいなしながらもチップだけはむしり取っていきます。そのやり取りに場内は爆笑につぐ爆笑。ヨーコ嬢の姿がまるで孫悟空を手のひらで弄ぶ仏様のように見えてくるのでした。(続く)

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