そもそも、精神科診療での診断告知ってどうあるべきなんだろう?
診断名の告知について改めて自分自身で考えてみると、
ある程度自分のなかでこういう患者さんが来たらこういうふうに説明しよう、
というパターンができているような気がしてきました。
私が診断名を患者さんにお伝えするのは
(1) 疾患の説明がしやすくなり、患者さんやご家族に納得していただきやすいと思うとき
(2) 今の状態に「病名」がつくことで患者さんやご家族がむしろ安心できると思えるとき
(3) 患者さんやご家族に前向きな形で診断名をお伝えできると判断したとき
といった感じのように思います。
要は、患者さんとそのご家族にメリットがあると思うときに診断名としてお伝えしている、
ということになりそうです。
たとえばうつ病なら、診断名がつくことで患者さん自身の自責感を減らせたり、
周囲からの叱咤激励を抑えたりできて、より患者さんが休養しやすくなるとか。
「自分だけがおかしいんじゃないか」という思いを軽減したり、治療することで
十分回復が期待できることを理解していただいたりすることも告知の大事なメリット。
だけど、なかには自分に「病名」がつくということにショックを受ける患者さんも
いらっしゃるわけで。
だから、うつ病だと思っても、敢えて診断名を告げずに治療をすることだってあります。
診断名がわからなくても治療を受ける動機づけがあって、きちんと治療が継続できて
その結果患者さんが楽になられるなら、それで十分じゃないですか?
さて、まだ広汎性発達障害の話に入れませんでしたが。
さらに続きます。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
コメント
コメントはまだありません。
コメントを書く