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日本経済の行方
【政治】来年度概算要求 医師不足など3000億円 重点枠を6倍に2008年7月20日 朝刊 【タシケント=共同】額賀福志郎財務相は十九日、訪問先のウズベキスタンの首都タシケントで同行記者団と懇談し、二〇〇九年度予算の大枠を示す概算要求基準(シーリング)で医師不足対策など重要課題に対応するため、三千億円の重点枠を設ける考えを明らかにした。 〇八年度も五百億円の重点枠を設けたが、〇九年度は六倍に大幅拡大する。公共事業を含む裁量的経費(約十四兆円)を約2%削って財源を確保、従来の予算は思い切って見直す一方、必要性の高い政策に重点配分することでメリハリをつけ、福田康夫首相のカラーを出す狙いがある。 週明けから政府、与党で調整し、二十九日に概算要求基準の閣議了解を目指す。財務相は「これぐらいしないと大胆な転換にならない。各省のアイデア競争になる」と語った。 重点枠に盛り込む医師不足対策としては、大学医学部の定員増などを想定。このほか(1)高齢者福祉など社会保障(2)低炭素社会の構築に向けた環境対策(3)技術開発促進など経済成長力強化−などの予算を手当てする。 財務相は〇九年度概算要求基準について、政策判断で増減できる裁量的経費のうち公共事業関係費は前年度当初予算比3%減、大学関係は1%減などとする方針を示していたがさらに各分野とも約2%分を追加削減し、重点枠に振り向ける。 財務相は「意味のない歳出は削ってもらう。代わりに良い事業を持ってこないと予算が減る」と説明した。
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