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低燃費のミニバイクに熱視線 県内で販売や修理が好調

7月9日(水)

販売店でミニバイクを見る男性客。購入するサラリーマンも目立つという=長野市内

 ガソリンの値上がりを背景に、低燃費のミニバイク(原動機付き自転車)の販売や修理が県内で活発になっている。学生や主婦といったこれまでの客層以外に、自動車通勤のサラリーマンが乗り換えるケースが急増。節約はしたいが、自転車ではちょっと遠い−という人が多いようだ。メーカーや販売店も「財布に優しく、排ガスも少なくてエコ」と売り出している。

 「片道約10キロなのでちょうどいい」。長野市内の会社に自動車通勤していた須坂市在住の男性(28)は5月、約10万円でミニバイクを買った。自家用車だと月3回の給油で2万円以上かかったというが、「乗り換えでガソリン代は月数千円。すぐ元が取れる」。自家用車は休日や雨の日に使うだけという。

 長野市街地の販売店では、6月の販売台数が昨年の同じ時期より3割増えた。中でも、通勤用に買い求めるサラリーマンが増えたという。「14万円前後の新車が売れ筋。中古車も在庫が入ればすぐ売れる」と店長の巻島和久さん(42)。

 松本市内にある松隈亮さん(34)の店でも、5月の大型連休以降、ミニバイクに関する問い合わせが急増している。「まずは『リッターでどのぐらい走るのか』と聞かれる。いままでになかった現象です」

 修理も好調だ。長野市の販売店では春以降、中古バイクを持ち込む例が明らかに増えた。店員の小林亮介さん(34)は「『ずっと車庫に眠っていたが、ガソリンが高くなったから』と再び使う人が多い」と実感を込める。

 こうした状況に、バイクの各メーカーも「ガソリン1リットルで70キロ以上走行可能」といった低燃費を前面に押し出す。近距離通勤者に人気の自転車と合わせて、店頭で「ちょいエコ生活を」などのキャッチコピーを掲げる店も。

 大手のヤマハ発動機販売(東京)の広報担当者は「2輪車の総需要は横ばいか微減が続いている中で、『エコ』は購入者に訴える力がある」と“エコ需要”に期待している。

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