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<<   作成日時 : 2008/04/27 23:17   >>

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昼前には宿毛市街へ戻ってきてしまう。特にやることがない。つーか、もう歩きたくないから街を観光する気にもなれない。それに宿毛は過去3回来てるので、もう見るものはない。あるかもしれんが、もういい。

仕方ないので腹も減ったし、昨夜ほとんど読めなかった小説を読もうとファミレスで時間を潰すことに。

今日はもう宿毛で泊まることに決めた。

4時間ぐらい、ファミレスで昼寝と読書をし、4時過ぎに郵便局に電話すると先ほど到着したそうなので取りに行った。
無事にリヤショックを受け取る。

しかし、ものは考えようだ、この余ってた一本がよもやこういう形で日の目を見ようとは。
リヤショックが壊れるようなときは車体もイッちゃった時だろうと思ってたので、ちょい邪魔で困ってたところに、今回のダ○ソー斬鉄剣だ。この調子この調子。このポジティヴシンキングこそ人生の要諦だ。

交換を終えて時間もいいので、また一本松温泉に向かう。山中のR56を走りながら、ここだここだ、ここで止まったんだ、と昨日の出来事を思い出して、感慨にふける。

温泉のあと、宿毛市街のコンビニの駐車場でからあげとおむすびを食う。

その後、またまた道の駅サニーサイドパークに戻り、昨夜の場所にゴーリキを停めた。荷物を降ろして、懐中電灯で地面を照らす。

「ふふ・・・・・いるいる。」

「どけと言ってるだろ!!きさまら!ここは人間様の寝る場所だ!!」

ゴキどもを蹴散らし、テントを張る。張ったあとに思い出したが、隣の宿の様子をうかがうとオッサンが札所の話をしているのが聞こえた。どうもお遍路の常宿みたいだ。

ニッポン放送が聞きたいのに、チューナー開度全閉から全開まですべて韓国語。FMでかろうじて日本語が聞けた。しかし今日は札所を一箇所歩いただけなのにアクシデントもあってか、心身ともに疲れたようだ。すぐ眠りについた。

翌朝、6時に起床。夜中にテントのそばでガサガサ音がしていたが、特に変わりない。予報では今夕から雨になるという。合羽を持ってきているができれば濡れたくない。急ぎ支度し、エンジンをかけ暖気する。
昨夜のゴキブリも見当たらない。考えてみれば、突然やってきた俺のほうが奴らにとっては邪魔者かも。
二晩も泊まると何となく、この場所に愛着が出てきたが我はゆかなくてはならない。今回はチェーンキーは取り付けていない。安心してスロットルを開ける。

愛媛一発目は、ここから20kmくらい北西に行ったところにある観自在寺、そう遠くはない。40分ほどで寺のある愛南町に到着。

その前に、愛南町に来たからには男ならぜひ見ておきたい場所。それは世界に数機(2〜3機、4機という説も)、そのうち国内では唯一ここでしか見れない紫電改を保存公開している、「紫電改展示館」だ。

だが時間がまだ早そうなので、「道の駅みしょう」で休憩しつつ、店員の女の子に開館時間を聞く。札所である観自在寺は、ここから目と鼻の先なので、まだ開いてないようなら先にお参りを済ますことにした。
余談だが、この店員の女の子愛嬌があって可愛らしかったなー、何か笑顔が作りっぽくなくて「素」って感じで。
この女の子もわからないらしく、バタバタ走りまわってくれて、最後にはこの町を紹介しているパンフレットに記載しているのを見つけて、パンフレットごとくれた。ああ、何か幸せな気分になった。どうでもいいですかそうですか。

開館まで1時間くらいあることがわかったので、先に観自在寺に向かう。


40番札所 観自在寺(かんじざいじ)

本尊 薬師如来
真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
住所 愛媛県御荘町平城2253- 1

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さすがにお参りも堂に入ってきた感がある。


終戦間近の昭和20年7月24日、九州・長崎の大村基地を発進した第343航空隊所属の紫電改21機が、豊後水道上空で広島呉軍港、攻撃のために作戦発動中の米機動部隊艦載機のグラマン戦闘機F6FやP51ムスタングなど約数百機と交戦、この空戦で6機の紫電改が未帰還機となる。この展示館の紫電改はその6機のうちの1機とみられている。

昭和53年11月、南宇和郡城辺町久良の長崎鼻約200mの海底41mのところに沈んでいたのを、地元ダイバーによって偶然発見され、愛媛県が依頼して昭和54年7月14日に機体を引き揚げた。

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            紫電改

           全長; 9.34m
           全幅;  11.99m
           全高; 3.96m
           正規全備重量; 4200kg
           エンジン; 中島「誉」21型 (離床出力1990HP)
           最大速度;594km/h 
           武装;  20mm機銃×4 (60kg爆弾×2または250kg爆弾×2

墜落時にパイロットは乗ったままだったそうですが、引き揚げに時には遺骨や遺品などは見当たらなかったようです。よって、展示機の前には未帰還となった6人の遺影が飾られています。


むうー、ここ来るの2回目だけど、やはり感動してしまう。この存在感。本物だもんな・・・。
また資料を読んでると、もうたまらなくなるし。いくら高性能機といえど21機で数百機を迎撃しにいく気持ちはどんなんなんだろうか。

僕がいる間、客が7〜8人入ってきたけど、全員男。前に来た時も男しかいなかったなー。やっぱり何か感じるものがあるんだろうな。平和を愛する気持ちは大事だけど、こういうものを見ると血が騒いでしまうのも男の性というやつでしょうか。
ところで、ここ無料なんだよね、200円くらい取ってもいいと思うんだけど。四国をツーリングする際には是非おすすめしたい。周辺の景色もきれいだし、すぐ傍に108mの宇和海展望タワー(有料)もあるので楽しめると思う。

時刻は午前10時半、次なる札所、明石寺のある西予市へと我らは向かうのであった。



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すきまのほまれ

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
濃い一日でしたねぇ。 それでもファミレスで一眠りってところが現代ならではですね。

紫電改のエンジって星形18気筒で2000PSでしょ。 凄いエンジンだけど戦争の徒花だったのが辛いです・・・・
南行
2008/04/28 01:38
バイク好きは飛行機好きも多いと聞きますが、僕もそのクチのようです。
バイクでも感じますが紫電改も斜め後ろからのアングルがかっこいいですね。1時間くらい眺めていても飽きない感じです。展示館の趣旨とははずれますけどね^^;
四国のひと
2008/04/28 10:19

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