産経ニュースの報道によれば、厚生労働省職員が、勤務時間中に官用パソコンを用いてゲームやお笑いなど業務と関係のないホームページを閲覧していたとのことである。
しかし、これは霞ヶ関中央省庁の人間にとっては、心外な話であろう。というのも彼らが本来の仕事に没頭できるのは夕方から翌朝までだからである。正規の勤務時間は業務にならないというのが常識である。
国会会期中と予算要求の時期(8月の概算要求と12月の財務省原案内示)は、霞ヶ関は24時間体制で動いている。
国会対応における翌日の議員質問が出そろうのは夜中である。それから答弁書作成にかかるのであるから、仕事はどうしても夜中から明け方までが本番ということになる。
予算要求も同じで、財務省事務方が動き出すのは深夜0時過ぎである。
それでは、寝るヒマもないではないかと思うだろうが、現実に彼らは寝ていない。
労働基準法違反ではないかと思うだろうが、公務員に労働基準法は適用されない。
そんな彼らが休憩を取れるのは、正規の勤務時間つまり朝から夕方までなのだ。全く仕事がないわけではないが、概して余裕がある。国会では大臣が答弁資料を読み上げているし、財務省からもお呼び出しもなければ、インターネットを見て寛ぐのが息抜きである。
しかも、【総閲覧数1000万件のうち、少なくとも12万2000件が業務外と判明した】とされているが、これは比率にすれば1%程度に過ぎない。 その業務外サイトの滞在時間がどれくらいかという点が不明だが、いずれにしても、これをもって「役所=ネットカフェ」と断ずるのは、早計ではないだろうか。
役人には1%の息抜きも許さずに24時間働けというのであれば、インターネットの利用そのものを禁止したほうがよいだろう。
事実、インターネットなどなくても仕事はできるし、忙しくなればインターネットを閲覧しているヒマなどないのであるから。
【まだまだいます ”親方日の丸”な人々】
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