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大阪府予算案、削減幅18億円縮小 知事、徹夜で論戦(2/2ページ)

2008年7月19日15時59分

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写真議会で、修正予算案の説明を終えた橋下徹知事(中央)=19日午前4時39分、大阪府庁、高橋正徳撮影

 このほか、来年度予算から削減予定の私立高校の授業料軽減助成は、年収430万円層までは現行水準を維持することにし、所得制限を540万円から680万円に引き上げるなどの見直しを実施。府立女性総合センター(ドーンセンター)を運営する男女共同参画推進財団は、自立化の時期を09年度から10年度に1年延期する。

■「議論しつくせた」知事に満足感

 「議会制民主主義を実体験した。厳しいながらもやりがいのあるプロセスでした」。橋下徹知事は徹夜の委員会質疑の最後、謝意を表した。日付は変わり午前3時40分を過ぎていた。その後、休憩をはさんで午前4時30分に再開した委員会で、「熟慮に熟慮を重ね、修正させていただく」と修正内容を説明した。

 未明の知事答弁は、横山ノック知事時代の97年3月に午前2時過ぎまで続いた委員会以来。最初の委員会は18日午前10時開始。18時間にわたり40人を超える委員と論戦を戦わせ、報道陣には「もう十分議論をしつくせたと思ってます」と満足顔を見せた。

 削減幅18億円の縮小は1100億円の財政再建目標額の1.6%という微修正で、議会側の修正要求には遠く及ばない。だが、原案修正で主要会派の面目も保たれ、早速評価の声もあがった。

 最大会派の自民府議団の浅田均幹事長は「我が方が求めた要望に限りなく近い」。人件費と私学助成の削減見直しを強く求めていた与党・公明府議団の光沢忍幹事長も「議会の意見をくみ上げて組み立てられた修正案と評価する」と話した。

 一方、野党の民主は修正案を受けて議員団総会を開いたものの、意見がまとまらなかった。西脇邦雄幹事長は、修正案を出したことは「評価している」としつつ、内容については「微妙」と明言を避けた。共産府議団の宮原威団長は「修正は府民の世論の反映」としたが、「修正幅が小さすぎる」として、予算案に反対する意向を示した。

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