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椎名和夫氏は著作者なのか
2008-07-17
/
Law/Politics
私は法律の専門家ではないが、著作権についていろんな会議に引っ張り出されているうちに、門前の小僧ぐらいのことはわかるようになった。この世界に深く足を踏み入れるほど、本来のクリエイターの姿が見えなくなり、利権団体ばかり前面に出てくる。中でも大活躍しているのが、先日の
文化審議会の私的録音録画小委員会
でも大暴れを演じた椎名和夫氏だ。
私は彼の名前をロビイストとして初めて知ったが、ウィキペディアで調べると、一応、昔はギタリストだったらしい。しかしほとんど見るべき音楽活動はしていない。著作権法第14条によれば、著作者とは「著作物の原作品に、その氏名が著作者名として表示されている者」で、音楽でいえば作詞・作曲家である
(*)
。椎名氏が作曲にクレジットされているのは数曲しかなく、その多くは共作だ。彼のクレジットのほとんどは編曲である。
つまり椎名氏は著作者というより、それにぶら下がる
著作隣接権者
なのである。こうした派生的な権利を広く認めることについては批判が強い。たまたま昨日、送られてきた
「ネット法についての補足説明」
にも
現行法制度上著作権には登録が必要ないので、権利者が誰か不明確な場合もあり、相続等により権利者が不明となっている場合等もある。そのため、権利者全員から許諾が得られるという保証は全くない。
と書かれている。このようにすべての利害関係者が拒否権をもつ状況は、
アンチコモンズの悲劇
としてよく知られている。社会主義の崩壊後のロシアでは、一つの不動産に多くの人々が所有権を主張したため、住んでいた人が家を追い出され、路上で生活する結果になった。
朝日新聞によれば、自民党の
知的財産戦略調査会
では、「俳優や歌手らが持つ著作権を制限し、一つに集約する新制度」を検討しているそうだ。財産権のもっとも重要なポイントは、コントロール権を所有者に一元化し、彼の意思だけで権利を譲渡できることだ。たとえば私の書いた本には多くの人々が協力しているが、校閲者が「隣接権」を主張することはない。同様に、たとえば編曲者にはレコード会社が編曲料を(2次利用料などを上乗せして)払った段階で権利を消尽させるべきだ。
ただ問題は、権利を誰に集約するかである。「ネット法」のように「映画製作者やレコード製作者」などの隣接権者を著作者に昇格させるのは、
以前もコメント
したように、クリエイターの権利を奪い、ネット上の直接配信を阻害する。さすがにネット法グループも、この点については「範囲の拡大」を検討するとしているが、これではアンチコモンズに逆戻りだ。
著作権の目的は、クリエイターの創造意欲を高めることだ。それに寄生する隣接権者の権利を拡大することは、権利関係を複雑にして、かえって創造活動を減退させる。権利はクリエイターに集約し、それを財産権と同様に譲渡可能にして、下流ライセンス権は廃止すべきだ。自民党の調査会が、広がる一方の隣接権に歯止めをかけ、
一つの著作物に権利をもつのは一人の著作者だけ
という原則を確立することを望みたい。
(*)TBで指摘されたが、編曲者も「二次的著作物」の著作者と認められるようだ。しかし、こうした派生的な権利を認めるべきではないという点は変わらない。
コメント (
8
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コメント
著作利権者では?
(
コノハズク
)
2008-07-17 01:34:17
椎名氏は著作者というより、日本芸能実演家団体協議会と実演家著作隣接権センターの常任理事という肩書きの方が有名です。これは何をしてる団体かと調べてみると、要するに著作権の名で集めた金を再分配する組織です。特に後者は例の課徴金の再分配を行っておりまして、この課徴金、年々減少し今や最盛期の半分以下。これに危機感を持って「HDDにも課徴金をかけろ」と言ってるのです。
ご存じのとおり、日本では金をもらう側は頭を下げ、払う側は大きく出られますし、払う側は受け取る側に大きな影響力を持つ事が出来ます。払う金が減ったら、この「美味しい思い」が出来なくなる。それは当人にとって自分という個人の存在価値が下がる事だと認識するから、エネルギッシュになって挽回すべく奔走するのです。一般にスキルが大した事ない人間でプライドが高い場合ほど、役職や職権にこだわる傾向は強くなります。例の秋葉原事件や昨日のバスジャックのように「世間を騒がせてみたかった」という犯人の動機と根っこの所で繋がる訳で(手段として合法的なものを取っているだけの違い)、ご指摘のように「殆ど見るべき音楽活動はしていない」という事実を裏付ける一つの理由と言えると思います。
著作権には著作○○権のような訳分からない隣接権利が非常に多く、ご提案のように簡素化するのがベストでしょう。これらの隣接権はその時々、社会的影響力を持つ団体が認めさせてきたという経緯がありまして(だから映画会社に頒布方法を決める権利がある)、その実態が現実にそぐわなくなっている物が非常に多い。しかしながら、そうした旨味で飯を食べている連中にとっては文字通りの死活問題ですから、抵抗も非常に大きくなるでしょう。
いずれにしろ、今、著作権というのが本当に著作権そのものを持っているクリエータなりライターにとって、どれだけ役に立っているのかを整理して白日の下に晒す事で、議論を高めるのが第一歩のように思う次第です。
日本は著作隣接権の弊害が最大国の一つ
(
黙られない蔵
)
2008-07-17 06:56:59
小説などは解りやすいので問題となることは少ないが、制作資金が巨額となる映画、レコード音楽などに著作隣接権者の権利を無条件に認めれば、それが70年、90年というような長期間に亘り利権化し、その弊害は計り知れない。実際は他の誰かにやらせたのに過ぎないのに著作隣接権者であるかの如く振る舞い、不当な利益を得る現象も起きている。更にヨーロッパの古い民謡曲に適当な歌詞を付け、編曲して突然変異の如く作詞作曲したなどとする例もあり、その弊害が酷い日本の現状も認識すべきである。
編曲の重要性
(
中島悟
)
2008-07-17 18:25:25
ポピュラーミュージックの場合、近年は作詞などより、編曲の巧みさの方がはるかに重要でしょう。モーニング娘の編曲に関わっているダンスマン氏の存在がなければ、モー娘のブレイクもなかった。全盛期のモー娘はダンスマンとつんくの両輪でもっていた。編曲者と書籍の校閲者を同列に扱うなど論外です。校閲など、誰でも出来る仕事にすぎませんから。
Re: 編曲の重要性
(
池田信夫
)
2008-07-17 18:53:20
あなたは本を書いたことがありますか。一度でもあったら
>校閲など、誰でも出来る仕事にすぎませんから。
などとは言えないでしょう。彼らは引用文献を図書館まで行って確認し、著者の間違いを指摘してくれることもあります。どんな仕事も重要なのは同じです。だからといって、すべての関係者が2次利用・3次利用まで権利を主張したら、今のような大混乱になる。
「法人」というのは、こうした契約にともなう混乱を避けるために、企業を擬人化して権利を集約する制度なのです。作曲も編曲も、その料金を受け取ったら権利は企業に100%譲渡すべきです。その場合の作曲料を将来の2次利用のDCFをふくめて計算すれば、インセンティブへの効果は変わらない。
二次的著作物
(
kisslegg
)
2008-07-17 23:35:23
誰か指摘すると思うけど,「二次的著作物」は「派生的な権利」だから「認めるべきではない」という趣旨ならば,誤解がありそうだ。(それとも,編曲者に著作権は不要という趣旨か。これは後述。)基本的には,およそ全ての著作物は何かの二次的著作物(三次的……,四次的……)です。二次的著作物とは単にそれだけの意味で,不完全な著作物という意味を持っていません。
編曲者に著作権は不要というのも,なかなか難しい。基本的には,原著作物と有意な違いがあれば二次的著作物です。もし,その有意な違いが,真に創作的か否かを詮索しだすと,リバータリアニズムと整合しなくなります。
Re: 編曲の重要性
(
Showky
)
2008-07-18 10:56:41
編曲というのは、いわば「職人仕事」です。
その時その時でいい仕事をすればそれ相応の報酬が得られる仕組みになってますが、それと著作権とは無関係。
だいいち、編曲の定義そのものがあいまいだし、各楽器のフレーズも含め、1曲に膨大なメロディーが絡み合うので、厳密に法律的に定義することは不可能でしょう。
例に出されたダンスマン氏の編曲によるモー娘。の曲だって、古いポップスやソウルのフレーズがたくさん引用されています。
その意味で、彼の仕事は「職人仕事」としてはとても優秀ですが、オリジナル度はほぼゼロなので、著作権の理念からは遠いところにあると思います。
音楽に携わってる身としては、編曲に著作権なんて、話がややこしくなるだけなんで不要ですね。
ロックンロールをするために、いちいちチャック・ベリーに許可を得なきゃならないならないなんて(ここは比喩です)、ゾッとしますよ。
出来に応じたギャラだけもらえればオーケーです。
編曲も創作行為
(
ずろちこるな
)
2008-07-18 14:16:55
編曲というのは作曲と同等の創作行為だと思います。作曲者が主旋律とおおまかな和声進行を考え、それに対して、編曲者が対旋律やオーケストレーション、イントロ、アウトロを考えるわけですが、この両者の創作行為があいまってはじめて一つの曲が完成するのだと思います。編曲が派生的な創作行為だとは思いません。分かりやすい例として中森明菜さんの「少女A」を2バージョン挙げてみます。
http://jp.youtube.com/watch?v=F51A_LbN-d8&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=g2pNUbNnMw0&feature=related
この二つの演奏で違っている部分がまさに編曲とは何かを表していると思います。上のほうではイントロ、アウトロでの半音階のヘミオラがすごく斬新でこの曲の印象を大きく左右しているし、下のほうでは主旋律が単調な分、ホーンセクションによる対旋律の方が目立ってるくらいです。で、特に下の方のをもうちょっと派手にやっていくと、セバスチャン・バッハの「主よ人の望みの喜びよ」とかに近づくわけです。
http://jp.youtube.com/watch?v=zRS1FqRUaf4&feature=related
この曲で定旋律を作ったのは別人だからセバスチャンは著作者じゃないなんてことはありえないですよね。
>一つの著作物に権利をもつのは一人の著作者だけと>いう原則を確立することを望みたい。
すべての著作物が一人の創作行為によって生み出されるものではない以上、これは無理だと思います。
ちなみに椎名氏に関しては、次の二つを比べると彼の仕事ぶりがわかると思います。上が椎名氏の編曲です。
http://jp.youtube.com/watch?v=C89XBcvvm2Q&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=C4H3RHUg4kI
おまけ
(
池田信夫
)
2008-07-19 16:09:21
この記事は「椎名氏の個人攻撃じゃないか」という批判があったのでお答えしますが、個人攻撃です(笑)。本業で食えない企業がロビイングで食おうとするのは、衰退産業が経済をだめにする典型的パターン。「文化」や「芸術」を持ち出してくるのも、新聞協会などと同じ常套句です。
これは彼個人の生活のためというより、この業界の圧倒的多数を占める食えないアーチストの利益代表として行動しているので、彼も引くに引けない。しかし悪いけど、食えないのがいやなら、ミュージシャンなんかやめたほうがいい。この業界は、どんなに食えなくても、1日中演奏しているだけで幸福という人しか生き残れない超競争的な世界なのです。
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編曲は創作活動であり、編曲者は著作者にあたる
(ナガブロ)
椎名和夫氏は著作者なのか(池田信夫 blog)に椎名和夫氏に関する次のような記述がある。 私は彼の名前をロビイストとして初めて知ったが、ウィキペディアで調べると、一応、昔はギタリストだったらしい。しかしほとんど見るべき音楽活動はしていない。著作権法第14条に...
ご存じのとおり、日本では金をもらう側は頭を下げ、払う側は大きく出られますし、払う側は受け取る側に大きな影響力を持つ事が出来ます。払う金が減ったら、この「美味しい思い」が出来なくなる。それは当人にとって自分という個人の存在価値が下がる事だと認識するから、エネルギッシュになって挽回すべく奔走するのです。一般にスキルが大した事ない人間でプライドが高い場合ほど、役職や職権にこだわる傾向は強くなります。例の秋葉原事件や昨日のバスジャックのように「世間を騒がせてみたかった」という犯人の動機と根っこの所で繋がる訳で(手段として合法的なものを取っているだけの違い)、ご指摘のように「殆ど見るべき音楽活動はしていない」という事実を裏付ける一つの理由と言えると思います。
著作権には著作○○権のような訳分からない隣接権利が非常に多く、ご提案のように簡素化するのがベストでしょう。これらの隣接権はその時々、社会的影響力を持つ団体が認めさせてきたという経緯がありまして(だから映画会社に頒布方法を決める権利がある)、その実態が現実にそぐわなくなっている物が非常に多い。しかしながら、そうした旨味で飯を食べている連中にとっては文字通りの死活問題ですから、抵抗も非常に大きくなるでしょう。
いずれにしろ、今、著作権というのが本当に著作権そのものを持っているクリエータなりライターにとって、どれだけ役に立っているのかを整理して白日の下に晒す事で、議論を高めるのが第一歩のように思う次第です。
>校閲など、誰でも出来る仕事にすぎませんから。
などとは言えないでしょう。彼らは引用文献を図書館まで行って確認し、著者の間違いを指摘してくれることもあります。どんな仕事も重要なのは同じです。だからといって、すべての関係者が2次利用・3次利用まで権利を主張したら、今のような大混乱になる。
「法人」というのは、こうした契約にともなう混乱を避けるために、企業を擬人化して権利を集約する制度なのです。作曲も編曲も、その料金を受け取ったら権利は企業に100%譲渡すべきです。その場合の作曲料を将来の2次利用のDCFをふくめて計算すれば、インセンティブへの効果は変わらない。
編曲者に著作権は不要というのも,なかなか難しい。基本的には,原著作物と有意な違いがあれば二次的著作物です。もし,その有意な違いが,真に創作的か否かを詮索しだすと,リバータリアニズムと整合しなくなります。
その時その時でいい仕事をすればそれ相応の報酬が得られる仕組みになってますが、それと著作権とは無関係。
だいいち、編曲の定義そのものがあいまいだし、各楽器のフレーズも含め、1曲に膨大なメロディーが絡み合うので、厳密に法律的に定義することは不可能でしょう。
例に出されたダンスマン氏の編曲によるモー娘。の曲だって、古いポップスやソウルのフレーズがたくさん引用されています。
その意味で、彼の仕事は「職人仕事」としてはとても優秀ですが、オリジナル度はほぼゼロなので、著作権の理念からは遠いところにあると思います。
音楽に携わってる身としては、編曲に著作権なんて、話がややこしくなるだけなんで不要ですね。
ロックンロールをするために、いちいちチャック・ベリーに許可を得なきゃならないならないなんて(ここは比喩です)、ゾッとしますよ。
出来に応じたギャラだけもらえればオーケーです。
http://jp.youtube.com/watch?v=F51A_LbN-d8&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=g2pNUbNnMw0&feature=related
この二つの演奏で違っている部分がまさに編曲とは何かを表していると思います。上のほうではイントロ、アウトロでの半音階のヘミオラがすごく斬新でこの曲の印象を大きく左右しているし、下のほうでは主旋律が単調な分、ホーンセクションによる対旋律の方が目立ってるくらいです。で、特に下の方のをもうちょっと派手にやっていくと、セバスチャン・バッハの「主よ人の望みの喜びよ」とかに近づくわけです。
http://jp.youtube.com/watch?v=zRS1FqRUaf4&feature=related
この曲で定旋律を作ったのは別人だからセバスチャンは著作者じゃないなんてことはありえないですよね。
>一つの著作物に権利をもつのは一人の著作者だけと>いう原則を確立することを望みたい。
すべての著作物が一人の創作行為によって生み出されるものではない以上、これは無理だと思います。
ちなみに椎名氏に関しては、次の二つを比べると彼の仕事ぶりがわかると思います。上が椎名氏の編曲です。
http://jp.youtube.com/watch?v=C89XBcvvm2Q&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=C4H3RHUg4kI
これは彼個人の生活のためというより、この業界の圧倒的多数を占める食えないアーチストの利益代表として行動しているので、彼も引くに引けない。しかし悪いけど、食えないのがいやなら、ミュージシャンなんかやめたほうがいい。この業界は、どんなに食えなくても、1日中演奏しているだけで幸福という人しか生き残れない超競争的な世界なのです。
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